シークレットラヴァーズ【X/Y/Z】

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正直私も驚いた。さっきのベッドの話といい、なんというか、まふまふさんがそんな大胆なことをしてくるとは予想もつかなかったから。

そして彼に微笑まれて再度思う。本当に綺麗な顔をした人だと。センラさんもかなり整った容姿をしていて、そんな人が今まで一番近くにいたから並大抵の優れた容姿じゃ何も感じなかったが、彼もセンラさんと引けず劣らずの容姿だと思う。

やがてまふまふさんはハッと我に返ったような表情を浮かべ、みるみるうちに顔色を青くさせる。…あれ、この展開さっきもあったような。



「ごめん！ほんとごめん！Aに安心してもらいたくてつい…！ごめんね気持ち悪かったよね、僕コップもうひとつ持ってくるよ、いや毒塗ってないか信用してもらうためには新品の方がいいかな？ウチに新品とかあったっけ、それか紙コップとか…あぁぁとりあえず持ってくるわ…！！」

「え、あのっ……行っちゃった」

「あはは、すっげぇマシンガントーク〜」



私の静止の声も聞かずに慌ただしく部屋を出ていき、思わず彼へと伸ばしていた手は行き場を無くして空を切る。どうやらあのベッド問題の時のような、いつものまふまふさんに戻っているようだった。

なるせさんと一緒にその様をケラケラ笑っていたあらきさんは「いやーそれにしても、」と話し出す。



「まふさんってほんとカッコイイ顔してますよねーAもそう思いません？」

「はぁ…。まぁ、整っているなぁとは…」



そう答えたところで、今更ながらどうして私は誘拐犯達と平然と会話をしているのだろうと我に返るが、彼らから逃げることが不可能だと思い知らされた今そんなことを考えても意味が無いので大人しく会話に戻る。

私の返答を聞いたなるせさんは視線はコーラに向けたまま、足をパタパタと動かす。



「でもなんであんな自信なさげなんだろうね」

「さぁー」

「…おふたりも分からないんですか？」



私から質問をしたのが意外だったのか、二人はぱちくりと瞬きを１回させたがすぐになるせさんが無表情で答える。


「分かんない。俺ら別にお互いのことあんま詮索しないし」

「そらるさんなら知ってそーですけどね。まふさんをXYZ(ウチ)に入れてもらうようるすに頼んだのもそらるさんですし」

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