第16話:キラキラ一等星 ページ17
千秋side
Aが目覚めて2日。
なんだか久しぶりとも言える登校だ。
「おはよう！」
明るく元気に挨拶をしながら教室に入る。
「守沢か…もう大丈夫なのか？」
「ああ、問題ない！」
珍しく蓮巳が俺に話しかけてきた。
俺はもう大丈夫なのだと伝えれば、そうかと短く返事をして戻っていく。
相変わらずドライな反応でちょっと悲しいぞ。
鞄を机に置いて早々に教室を出ていく。
「奏汰おはよう！」
3-Bに行けば奏汰が机の上に置いた水槽を楽しげに覗いている。
中にはなんだかよく分からん魚が泳いでいた。
「『ちあき』おはようございます♪」
「聞いてくれ、今度予定していたライブにAを誘おうと思う」
「ようやく『ちあき』のねがいがかなうんですね〜」
ぱぁっと周りに花を咲かせる勢いで喜ぶ奏汰に、俺もつられるように笑った。
「これはぼくもきあいをいれないといけませんね♪」
「ああ、最高のライブにしたいのだ」
最高のライブにして、Aに笑顔を届けてやりたい。
「だったら俺が前座をやってあげてもいいよ？」
突然の第三者の声。
振り返らずともわかる。
眩しいくらいの一等星。
「明星？」
何故、明星がここにいるのだ？
「はいこれ、ち〜ちゃん部長がいない間の部活のお知らせ」
「あ、ああ…悪いな」
それでここにいるのだな。
「りんりんを呼ぶんでしょ？なら俺が前座やってあげる。
俺もりんりんの笑顔はキラキラしてて好きだから」
「明星、ありがとう」
眩しいくらいの笑顔を浮かべて明星が笑ってみせる。
「りんりんの為ならTrick starはいつでもキラキラな夢をプレゼントしてあげる☆」
「『りんか』はみんなにあいされてますね」
あとはそれを一年にも伝えねばな。
待っていろA。
お前の記憶に残る最高なライブにしてやるからな。
「そうと決まれば今日から早速練習開始だな！」
「はい♪みんなでがんばりましょう〜」
あの真っ白な病室で、一人でいる時間が長く心寂しかったお前から俺がその寂しさを拭い去ってやる。
寂しさを拭い去って、溢れんばかりの想いでお前を包み込もう。
いつだってお前は一人ではないのだと思えるように。
いつだって俺を傍で感じられるように。
そんな時間を、俺はお前に届けてみせよう。
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ゆず - はじめまして！初めてコメントします。凄く素敵な話でした！！泣きました！更新頑張ってください、待ってます！ (2018年4月8日 16時) (
レス) id: 874af4f1e7 (このIDを非表示/違反報告)
黒月 恋 - いいお話です… 更新頑張ってください！ (2016年7月20日 22時) (レス) id: b9aef4f050 (このIDを非表示/違反報告)
燐火(プロフ) - ピノさん» ありがとうございます！流星隊本当に可愛くて仕方ないです！あの可愛さを出来る限り表現しようと思ってます(´△｀)楽しみにしていただいて本当感謝です！ (2015年9月19日 20時) (レス) id: bc8efcb7ec (このIDを非表示/違反報告)
ピノ - だめだニンニン可愛いすぎる。 流星隊大好きなのでこのような小説があって嬉しいです。更新頑張って下さい!!!! (2015年9月19日 20時) (レス) id: e3d4af0da7 (このIDを非表示/違反報告)
燐火(プロフ) - ぼた餅さん» わわわ！ありがとうございます！なんと勿体無いお言葉っ!!亀更新申し訳ない限りですが頑張らせていただきます(´△｀) (2015年9月13日 21時) (レス) id: bc8efcb7ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：燐火 | 作成日時：2015年8月20日 17時
