現世生活はじまり ページ28
ギンは、ほんの少し足早に去っていく乱菊の後ろ姿を苦笑しながら眺める
ギ「やっぱり、ボクんこと励ましてくれるんはいつも乱菊なんやね。…そないボクの心配する暇あるんやったら少しは真面目に仕事せいっちゅうの…」(ボソッ
乱「…」(ピクッ
ギンがそう呟くと乱菊は足を止め、ぐるっと振り向いた
ギ「…え?」
乱「言っとくけどねぇ…あんたのためにやってるんじゃないわよ!!!あんたが落ち込むと吉良とか、あんたの部下が可哀想なのよ!!分かる!?」
ギ「き、聞こえとったんか…(汗」
乱「あと!あんたよりは仕事してるって前から言ってるでしょ!!」
そこまで言い切ると乱菊はズカズカと歩いていった
ギ「地獄耳やなァ……乱菊がおる時は気ぃつけよ…」
ギンは小さくため息をつきながらも、さっきより軽くなった気持ちに眉を下げて微笑んだ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
一護とAは現世で待っていた織姫と一緒に石田竜弦が院長をつとめる、空座総合病院に来ていた
あ「ねぇ…本当にここでお世話になっていいのかな…」
一「石田がいいって言ってんだから、いいんだろ。」
あ「んー…そうなんだけどさ。…ほら、クインシーって死神と仲良くないじゃん?私の事あまり良く思ってないんじゃないかなーって。」
石「良く思ってるとか思っていないとかより、単純に興味があるんじゃないかな。」
一「石田!」
織「石田くん!」
あ「興味?私に?」
石「君の経緯は変わってるからね。あの人も、ただの死神ではないと感じてるんだろう。」
ただの死神じゃない、かぁ…そんな大層なものじゃないけど…
Aが腑に落ちない様子でいると、石田がおもむろに口を開いた
石「まぁ、こうしてわざわざ個室を用意してくれたことだし、他の死神達が来ても周りの目を気にする必要はない。」
織「そうだよ!きっと、それくらいAちゃんの事を認めてくれてるんだよ!」
一「そういうことだな。」
しばらくして、織姫があっと声を上げた
織「もうこんな時間だ!たつきちゃん達との待ち合わせに遅れちゃう!」
あ「えっ、そうなの?」
織「ごめん!もう行かなきゃ!」
織姫はAを支えながらベッドに寝かせてやると急いで部屋を出ていった
石「じゃあ、僕も失礼するよ。」
一「…なら俺も帰るかな。」
あ「えー…もうみんな行っちゃうの…?」
一「悪りぃな、また来る!」
バタバタと遠ざかっていく足音に耳を傾けながら、Aはそっと枕に頭を預けた
310人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
純 - 一言しか言えねぇ……しんどかったです (2018年9月12日 16時) (レス) id: cfb4ebe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - 感動しました!!ギン素敵です。この作品大好きです(*´˘`*) (2017年9月13日 22時) (レス) id: f1cdc6bf1b (このIDを非表示/違反報告)
あかねっち - めっちゃくちゃ感動しました!(;_;)ギンかっこよすぎます!!また作者様の書くギンの小説読みたいです!!!! (2017年2月14日 1時) (レス) id: 7d3b3da003 (このIDを非表示/違反報告)
K&T(プロフ) - めっちゃ感動しました!号泣しました! (2017年2月4日 18時) (レス) id: 8b3fcbbfb9 (このIDを非表示/違反報告)
花音 - めっちゃ号泣しました(泣) (2016年8月15日 20時) (レス) id: 4e104a5374 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:わっふる | 作成日時:2014年6月11日 13時