27 決意 ページ28
Aside
この場の雰囲気に呑みこまれてはいけない。
ひとつひとつ上手く言葉を繋ぐ。
「最初は訳が分からず困惑して、この二人にもついていけなくて。でも一緒に過ごしてアイドルというものを間近に見て、段々とこの場では自分ができることはいろいろあると思い始めて…。私、この二人に救われたんです。こちらもお遊びで居座ってるわけじゃありません」
私は思い切って本心をしっかりと打ち明けた。
今、この形で打ち明けて、正直心がいっぱいいっぱいだった。
「…いいんじゃないかな、茨」
「閣下…?」
「…この子、意志がはっきりしてる。日和くんも前に私に教えてくれたんだ。自分が何をしたいのか明確な意思を持って物事に取り組むんだって、アイドルの心得でもあるよね、日和くん」
「そうだね、凪砂くん。ぼくはアイドルになり誰からでも愛されたいという意思を持ったんだね」
「…それって願望じゃ」
「ジュンくんは黙ってて!!…だって、何事も目的がなかったら出来ないでしょ、それと同じ…Aちゃんはちゃんと考えて明確にしたんだね、自分が今ここに居る目的を」
日和は嬉しそうに紅茶を飲み、笑う。
ついでのように私の頭をなでる。
「殿下…、甘やかしすぎるとジュンみたいになりますのでやめてください」
「ちょ、オレ関係なくないすか!?」
茨くんは真剣だった顔をふにゃっと歪ませた、笑った。
今日初めて見た。
「認めたようだね、茨」
「…仕方ないじゃないですか、殿下…。こうなったらEve、Edenの元で働く家畜が出来たんです、使えなくなるまで使いますよ」
うう…、寒気が。
でも今は認めてもらえたことで居場所がしっかりとできたことにとても安心している。
「素直じゃないっすねぇ〜、茨。実はオレらのこと羨ましかったりするんじゃないんすか〜?」
「ジュン、これ以上喋ると帳消しにしますよ」
「うっす…」
一息ついたとき、茨くんがまたこちらを真剣なまなざしで見た。
「あなたには今、ちゃんとした居場所が出来ました。Eveの二人の元に身を置き、私と閣下も交えて交流できる大切なEden、コズプロの一員になったようなものです。私達はあなたのことをプロデューサーなどど夢ノ咲と同じ扱いをしませんが、これからは使用人としてEveの二人を支え、私達に幸福をもたらす人材になれるように日々精進してもらいます、これはEdenのプロデュースをする自分との約束です」
大きな大きな約束をした。
275人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ふわむにゃ(プロフ) - ゆゆさん» 恐縮です…!有難うございます…(T_T) (2019年4月25日 18時) (レス) id: af6be9856c (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - めっちゃ面白かったです!おひぃさん好きなのですごく嬉しかったです!これからも頑張ってくださいね! (2019年4月22日 20時) (レス) id: 7a65a72ca7 (このIDを非表示/違反報告)
ふわむにゃ(プロフ) - ゆぅあ(o・ω・o)さん» 有難うございます…!更新頑張りたいと思います。(^^ゞ (2019年2月9日 22時) (レス) id: af6be9856c (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅあ(o・ω・o)(プロフ) - 頑張ってください! (2019年2月9日 21時) (レス) id: e4352aec9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ふわむにゃ | 作成日時:2019年1月27日 1時