追いかけっこ ページ16
「ルールは簡単よ！可愛いアンと追いかけっこをして、タッチされたら皆さんの負け」
2人の間からアンティークな鍵が現れる。
「捕まる前にその鍵でドアを開ければ皆さんの勝ちよ。人質を皆、お返しするわ。それで参加されるのは誰？」
「2人同時でも良いのか？」
不敵な笑みを浮かべるルーシーにそう尋ねた谷崎だったが之を快く了承した。
「勿論よくってよ。お遊戯は皆の方が楽しいもの！準備はよろしくて？」
それに同意すると、始まりの合図をルーシーが言った。
「レディ・ゴー！」
その言葉と共に谷崎はアンにタッチされた。
予想以上の速さに困惑を露わにした。
「ひとりめ、捕まえた☆」
黒い扉が開き無数の手が捕まった谷崎を吸い込んだ。
「谷崎さん！」
予想外の出来事に呆然と立つ敦、その様子を見ていたAは腕を組みながらアンの異常な迄の速さに顰めっ面を見せていた。
「またお友達が増えちゃったわ。嬉しいわね、アーン？えっ、なあに？未だ欲しいの？それじゃあ…」
ルーシーが敦に視線を向けた矢先にアンが敦に飛びついて来る。
それを虎化して何とか上空へと逃げ黄色いリボンに捕まって壁に移り何とかアンから距離を置いた。
「すごいすごぉーい！もっと見てみたいわ。何て力強くて便利な異能力なんでしょう。さぞ幼少からチヤホヤされたに違いないわぁ…」
ルーシーの物言いに少しだけ頭に来たものがあった。
「貴方元孤児なんですってね。それと向こうにいる見すぼらしいおじさんの隣にいる女の方も。あたしも孤児院育ちなの。とても寒い処よお…。氷の様に冷たい水で1日雑巾掛けした後は、何日も指の痛みが取れなかったわ」
ルーシーはそう言いながらアンの頬を撫でた。
「それにあたしの異能はこんなだから、皆に気味悪がられちゃって…。貴方が囚われた時、探偵社は必死で探したそうね？素敵だわあ…！きっと貴方が良い異能を持っているからね」
「ぼくは…！」
「あたしも異能を買われて
その言葉は何処かAと似ている気がした。
あの時、異能力を欲して発した羨望と妬みの思いが詰まった言霊だった。
「ねえ、何故貴方なの？何故あたしではないの？不公平よ。貴方も私の気持ちをしるべきだわ、この部屋の中で永遠にね！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 47人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ほんばし(プロフ) - エレンNo2さん» コメントありがとうございます。面白いと言ってくださり、ありがとうございます。自己満足で書いている作品ではありますが、そう言ってもらえるととても嬉しいです。ありがとうございます！ (2023年1月11日 17時) (
レス) id: cf71fd7287 (このIDを非表示/違反報告)
エレンNo2 - 僕…文豪ストレイドッグス大好きなんですけど、すっごいおもしろかったです！ (2023年1月11日 16時) (レス) @page2 id: 84c79903b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ほんばし | 作成日時：2020年1月14日 21時
