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初電話、神電話 1 ページ32

年が明けた。
それはつまり、この世界に来てから一年が経ったということ。

……あと大体、一年と三ヶ月しか俺の命はないということ。


まあ別に悲観もしない。あの子に会えるしね。


……そういえば、せっかく連絡先があるのに神様に連絡したことないな。


思い立ったが吉日。
どうせ元旦の今日は何の予定もないし、初詣もまあ別に……。

というか神様と直接話すんなら行かなくてよくない?
まあ新年の挨拶をするのは仏にだけど。


「……もしもし?」


早速、電話をかける。
どんな仕事をしているのかは知らないけど、まあ人間の俺とは違い忙しい身だろうから、最悪繋がらないことも予想していたが……


『やあこんにちは。理詩央くん』


案外、すんなりといくものである。

そういえば初めて会った時は、ろくにまともな会話もできなかったが、どうだろう…?


『この一年、いつ連絡くるかなーってドキドキしてたんだけどな』

「それは……すみません?」


すっかり忘れてた。
うん…まあ今日みたいに浮かれた日じゃなかったら、分かってても連絡しなかった気がするけどね。


『君の様子はたまに見させてもらってたけどね。ちゃんとその世界を満喫してくれているようで何よりだよ』

「してますかね…? 満喫」

『してるさ』


真意は相変わらず読めないが、楽しそうな気配だけは伝わってくる。

……うーん。今度はちゃんと会話できるみたいだ。
喰えないな。


「……まあそれより、彼女は元気にしてますか?」

『ああ…やはりそれを聞くためか』


そう。神様に電話したのは、あの子の様子を知るため。
……彼女は強い人だから、大丈夫だと思うけど。

でも、少しでも悲しんでたら……嫌だから。


『大丈夫、だよ。まあ君の様子を見ていることが多いから、必然的にストーリーの内容も実感することになって騒ぐこともあるけど』


あ、ありえる…。
あの子は五奇人好きだし、追憶ではストーリーを読むだけで泣いたりもした。
感情豊かな子だからな。


「そっか……」

『うん。でもね、君に仲間が出来たのは、本当に嬉しそうにしてたよ。
本気で笑っている君を、本当に幸せそうに見ていた』


……うぅぅぅ…っ…。


何それ反則だろ…。
幸せそうなあの子見たい…。というか笑顔の俺見られるって何かすごく恥ずかしいんだけど…?


『わー、顔真っ赤〜…!』

「……うるっさい!!!」


冷やかすな俗物神!!

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(プロフ) - 一期雨楽♪さん» こんにちは。泣きそうになるくらい嬉しいお言葉でした。私の書く話で誰か一人でもあんスタ!の世界を好きになってくれるのなら、それ以上のことはありません。今は更新ができていない状態ですが、必ず続きを載せますのでこれからもよろしくお願いします。 (2019年7月23日 18時) (レス) id: a7c8dc252c (このIDを非表示/違反報告)
一期雨楽♪ - わたしは・・・・この小説を見て、あんスタを知り、どんどん調べていって流星隊推しになりました。見つけれてよかったとおもいます。ありがとうございます!! (2019年7月16日 20時) (レス) id: a5d56a5b82 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - カグサさん» ありがとうこざいます!理くんすごいですよねー…。作者の私でもたまにハイスペックだなあと思ってしまうこともありますし。応援ありがとうこざいます。これからも頑張らせていただきます! (2017年12月27日 21時) (レス) id: 1f05f5b54d (このIDを非表示/違反報告)
カグサ(プロフ) - 夢主くんの性格に惚れました!!更新楽しみにしてます!微力ながら応援させていただきます♪ (2017年12月27日 20時) (レス) id: 754d74c58c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 暁さん» ありがとうございます!楽しんでいただける方がいると、こちらもやりがいが出るので嬉しいです。 (2017年12月27日 2時) (レス) id: 1f05f5b54d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:詅 | 作成日時:2017年12月17日 20時

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