その道の先へ－謎のプリンス① (ページ6)

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お前如きにページ6

ジルの表情が見ていて分かる程に歪んだ。

「いいわ、アンタなんかココで殺してあげる」

「そんな事、出来る訳」

「出来るわよ。ハリー・ポッターの夢主はね、ダンブルドアの孫でおまけに、スネイプ先生の恋人なら何をしても許されるの。
だからさようなら！」

ジルが杖を取り出し、ジャスティンに狙いを定め、呪文を放とうとする。

誰もがジルの威圧に圧倒され、教師やスネイプでさえも、止める事が出来ない。

しかし……。

「さようなら、をするのは寧ろ貴女の方では？」

「はっ、えっ？」

凛とした男性の声が聞こえ、ジルは詠唱を止め声の主を見た。

ウィリアムだった。彼は大広間の真ん中に立ち、拳銃を構え、ジルに狙いを定めている。

「オリキャラが出しゃばるんじゃないわよ！アンタが私に勝てる訳……」

拳銃が火を吹きジルの横顔を掠め、弾は大窓に突き当たった。

大窓の一部に穴が空いた様子を、ジル以外が呆然と眺める。

ウィリアムは再び撃鉄を起こし、ジルを睨みながら告げた。

「今外したのは、ワザとです。次は必ず当てます」

「わ、私を殺せる訳ないわ！私はスネイプ先生の恋人で、ダンブルドアの孫よ！？
ダンブルドア先生は」

「貴女を殺せば、確かに僕はダンブルドアやスネイプに狙いを付けられるでしょう。
ですが返り討ちにしてみます。
あいつらは、僕には勝てませんから」

ウィリアムは教員テーブルに座っている、スネイプに視線を向けた。

スネイプはバツが悪そうに、視線を逸らす。

そんな彼の反応を見て、ジルは。

「なら、殺してみなさいよ！私は死ぬ訳ないけどね、ダンブルドアの孫だから！」

「スネイプ同様、性根の腐ったお前如きがダンブルドアの孫を名乗るな」

ウィリアムの銃が、再び火を拭こうとした最中……。

「お主らよ、やめい」

ダンブルドアの毅然とした声が、大広間に轟いた。