32話 ページ36
ずばり言い当てられて少し動揺したが、まあそんなこと少し考えればわかるか、とすぐに納得した。
「えぇ….…私の可愛い弟たちに、手を出さないでいただきたい」
「無理ね」
即答。断られるとは分かっていたけれど、そうはっきり言われると動揺する。
「その弟が目的でこんな所まで来たのよ、たくさんの手間とリスクをかけてね。」
「まあ、断られることはわかっていました」
「その場合、どう言った策を講じてきたのかしら」
大蛇丸はニヤリと不敵に笑う。
私も同じように笑いかけた。
「あなたを倒す」
クナイをしっかりと握り直し、弾かれたように飛びかかる。大蛇丸は私のこの突然の行動も予想内だったようで、フフフと嫌な笑いを浮かべたまま応戦した。
全力、とまでは行かなくても、7割ほどの力を込めたクナイを簡単に防がれる。
「いい動きね……今まで何人も若い忍びを見てきたけど、その年代の子では一番だわ」
「それはどうも…」
普通に会話をしながらも、クナイのほんの少し呼吸の乱れた私に対して、大蛇丸は少しも変わらない。
やっぱり、あちらの方が強い……。だけど、私の目的は殺すことじゃない。
傷を負わせることだ。
グッと地面を蹴り、大きく跳躍する。そして印を構えた。
「水遁､水龍弾の術！」
ゴウゴウと音を立て、水龍が大蛇丸を飲み込む。
もちろん、この程度のことでは大蛇丸は倒されない。相手の視界が遮られているすきに、静かに印を結んだ。
「フフ、随分大きな水龍ね……！でも、この程度で私に挑んできたの？」
「まさかっ！！そんなわけないでしょ！」
水龍を払った大蛇丸の正面から、思いっきり斬りかかる。
しかし、大蛇丸も冷静にクナイを出した。
グサリ。
嫌な音を立てて突き刺さった刃先は、大蛇丸ではなく……私の腹に刺さっていた。
「悪いわね……でも、大事な両親が、あの世で待ってるわ」
「……ぅ…うぅ」
よろよろとふらつき、体がぐらりと倒れる。……が、同時にポンッと音を立てて消えた。
「残念…影分身よ！！」
そして、隠れていた物陰から思いっきり斬りかかった。クナイの先は大蛇丸の横腹を抉りながら、通り過ぎる。
「クッ……っ…やるわね。でも、あなたも無事ではないでしょう」
「………そうですね。でも、こんなことで倒れたりなんかしませんよ」
腹部を押さえながら、もう一度クナイを構え直す。大蛇丸はなぜか楽しそうに笑っていた。
その時。
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紗菜 - 続き、待ってます。 (2022年12月13日 23時) (
レス) id: c2a2213ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ﾜｽ - 応援してます(˘ω˘ ) (2022年2月7日 9時) (レス) @page47 id: f51baff03e (このIDを非表示/違反報告)
がー(プロフ) - もう大好きです！絶対続編読みたいです！もうやばいで大好きいいいいいいい！！！ (2019年9月26日 0時) (レス) id: 8eb0f6b23c (このIDを非表示/違反報告)
センカ(プロフ) - 心さん» コメントありがとうございます！おもしろいと言っていただけて本当に嬉しいです！とてもやる気が湧いてきました！ (2019年6月14日 19時) (レス) id: f204811481 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - 初コメ失礼します。とても面白いです。更新頑張ってください！ (2019年6月13日 7時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：センカ | 作成日時：2018年10月21日 18時
