31話 ページ35
試験開始前に感じ取ったチャクラを頼りに、ヤツを探す。
さすが、チャクラは実に微妙にしか残っていなかった。しかし、私も伊達に上忍をやっていない。ギリギリのところでチャクラを拾い、後を追う。
「……っ！？ここら辺だと思ったんだけど…」
ふと、追っていたチャクラを突然見失った。どういうこと、とあたりを見渡していると、後ろから微かな気配。
気配が私に飛びかかってくるより先にくないを抜いた。
「随分と不躾な挨拶ですね…」
「あら、勝手に人の後をつけてくるのは不躾ではなくて？」
耳元で声が響く。
お互い強い力で押し合うクナイはカチカチと音を立てるばかりで、全く動かなかった。
「すみませんね……あなたを探していたもので」
「探す？あなたのような若い女の子一人で？随分と舐められたものね」
大蛇丸はクスリと笑った。私もなにも面白くはなかったが、虚勢を張ってクスクスと笑ってみせる。
「舐めてなんかいませんよ…これは里の命令ではなく、私個人の私用ですから」
「私用？ふん、面白いじゃない。あなた、名前は？」
「あなたもご存知だと思いますよ…波風、波風Aです」
それを聞いた途端、大蛇丸はようやく顔色を変えた。一瞬驚いた表情をし、またすぐに不敵な笑みを浮かべる。
一段とクナイを押す力が強まり、私も慌てて応じる。
「あらそう…！えぇ、たしかに知っているわ。四代目火影の義理の娘にして、その出生は不明……うずまきナルトの姉にしてうちはサスケの保護者。
そして何より……うちはイタチの恋人」
「……それは昔の話です」
一応否定しておくと、大蛇丸は馬鹿馬鹿しいと言わんばかりにクナイを首元から離し、私の正面に回ってきた。
「いらないわよ、そういうの。わかってるんだから……あなたはちゃんと隠しているようだけど、うちはイタチはあなたの名前を出したら簡単に動揺したわ…」
「……いつ、イタチに会ったんです？」
「割と最近よ、なに、ただの世間話をしただけ」
そうですか、と軽く相槌を打っておく。
そうか、イタチはまだ、私のことを覚えてくれていたんだ。嬉しい反面、切なくなる。
私はもちろん今だってイタチを愛しているけれど、イタチはどうかな。
「随分と愛しているのね……私用というのは、私のイタチに手を出すな、かしら？」
「違いますよ」
「ああ、それなら……あなたの可愛い弟たちのことね」
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紗菜 - 続き、待ってます。 (2022年12月13日 23時) (
レス) id: c2a2213ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ﾜｽ - 応援してます(˘ω˘ ) (2022年2月7日 9時) (レス) @page47 id: f51baff03e (このIDを非表示/違反報告)
がー(プロフ) - もう大好きです！絶対続編読みたいです！もうやばいで大好きいいいいいいい！！！ (2019年9月26日 0時) (レス) id: 8eb0f6b23c (このIDを非表示/違反報告)
センカ(プロフ) - 心さん» コメントありがとうございます！おもしろいと言っていただけて本当に嬉しいです！とてもやる気が湧いてきました！ (2019年6月14日 19時) (レス) id: f204811481 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - 初コメ失礼します。とても面白いです。更新頑張ってください！ (2019年6月13日 7時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：センカ | 作成日時：2018年10月21日 18時
