22話 ページ24
ナルトとサスケが下忍になってしばらくした頃、火影様から呼び出しを受け、火影室に向かった。
「お呼びですか、火影様」
「うむ、悪いんじゃが……しばらく遠出の任務を頼みたいんじゃ」
この言葉にとても驚いた。
火影様は、ナルトとサスケの面倒を見なくてはいけない私を気遣い、必ず日帰りの任務にしてくれていたからだ。
長い任務には久しく行っていない。
「えぇ、もちろん構いませんが……ナルトとサスケのことは？」
「それは、ちょうど遠出の任務を入れようと思っての。橋の建設の護衛じゃ」
なるほど。たしかにそれなら問題ない。
だけど、しばらく大変な任務についてなかったからなぁ。
「お前を抜擢した理由はじゃな、ちと難しい任務だからなんじゃ」
「……難しい？」
「実はこれは内緒なんじゃが…もうすぐうちの里で中忍試験が行われる」
これにはとても驚いた。
いや、前世の知識でわかってはいたものの、こんなに早かったかと。
「そうですか…それで私は何を？」
「ここに試験内容についての文書があるんじゃが、これを直接砂影に届けて欲しい。
……この文書があればいわゆる『カンニング』ができる。道中、狙ってくる輩もいるかもしれん。そこでお前じゃ」
たしかに、中忍試験の試験内容は基本的に秘密なので、欲しがる人はたくさんいるだろう。
可能性は高くないが、この文書を強行突破で奪おうとする人もいるかもしれない。
「警戒されないよう、一人で行って欲しい。里までは普通の格好でな。
お前は今任務のない忍の中で一番強いだろう……大丈夫だとは思うが、くれぐれも気をつけるんじゃ」
火影様は真剣な顔でそう続けた。
私のことを心配しての発言だとわかり、「ありがとうございます」と答えた。
それから、一度家で準備してくるため、そのまま火影室を出た。
家に向かう道中、一人考える。
中忍試験、ということは、「あれ」が起きるんだ……
私はどうしたらいいのだろうか。
ふと足を止めて、すでに小さくなった火影室の窓を見つめる。うっすらと火影様の影が忙しそうに動いてるのを見て、じんわりと涙がにじんだ。
火影様、私はあなたが大好きです。
そう心の中だけでつぶやいて、また歩き出した。
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紗菜 - 続き、待ってます。 (2022年12月13日 23時) (
レス) id: c2a2213ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ﾜｽ - 応援してます(˘ω˘ ) (2022年2月7日 9時) (レス) @page47 id: f51baff03e (このIDを非表示/違反報告)
がー(プロフ) - もう大好きです！絶対続編読みたいです！もうやばいで大好きいいいいいいい！！！ (2019年9月26日 0時) (レス) id: 8eb0f6b23c (このIDを非表示/違反報告)
センカ(プロフ) - 心さん» コメントありがとうございます！おもしろいと言っていただけて本当に嬉しいです！とてもやる気が湧いてきました！ (2019年6月14日 19時) (レス) id: f204811481 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - 初コメ失礼します。とても面白いです。更新頑張ってください！ (2019年6月13日 7時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：センカ | 作成日時：2018年10月21日 18時
