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9話 ページ11

「それじゃあ、今日の授業は手裏剣だ!みんなお父さんお母さんが来てるからって緊張するなよ、いつも通りやるんだ!」
「「はーい!!」」


生徒はそれぞれ手裏剣を3つ持つと、自分の的に向かって投げ始めた。



ギリギリ的のはじに当たる子、大暴投して吹っ飛ばす子、投げてすぐ地面に突き刺さる子...色々な子がいる中で、的の中心に当たった子はいなかった。

もちろん、ナルトも一緒。3つのうち2つは的を超え、1つは的の端に刺さって終わった。


「あーー!クソー!もうちょっとだったてばよ!」
「ふふ...」


いけないいけない。可愛くてつい1人で笑っちゃった。他の人に怪しまれる前に頑張って真顔に戻す。
まあ、他の保護者は自分の子供に声援やら野次やらを飛ばすのに忙しそうだけど。




そんな中、はじめて的の中心に当たる子がいた。


「きゃー!さすがあたくしの息子!さすがだわ!」
「ふふん、まま、こんなの当然さ」


なんだ、あの絵に描いたような金持ち親子は。
たかそうな服に身を包んだ厚化粧のおばさんがきゃーきゃーと騒いでいる。
的を見ると、どうやら2つはすぐ足元に突き刺さり、ひとつだけ見事に的の中心を捉えていた。


「あら、パクチーくんのお母さん大騒ぎして...」
「あんなのたまたまじゃない、まぐれよまぐれ。」


それを見ていた保護者は口ぐちに文句をこぼした。
そうか、あれがパクチーくんか。そういえばナルトが「パクチーのやつ、いっつも俺が勉強できないって馬鹿にするんだ。ほんっとーに嫌な奴だってばよ!」って言ってたなあ。

ぼんやりとパクチー親子が喜ぶところを見ていると、トトトン、と心地いい音がした。
振り返ると、どうやらサスケが投げていたようだ。



「す、すげぇ...サスケのやつ、3つとも的の中心に当ててやがる...」
「「きゃーーー!サスケくーーん!」


的を見ると、サスケの手裏剣は全て的の中心。しかもきちんと的に垂直に突き刺さっていた。


「サスケ!すごーい!」
「....ふん」


思わず大声で叫ぶと、サスケはそっぽを向いてしまった。だけど、ほんのり染まった耳が嬉しそうな様子を伝えてくれる。


さっきまで自慢げだったパクチー親子の顔は、嫉妬で歪んでいるようだった。

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紗菜 - 続き、待ってます。 (2022年12月13日 23時) (レス) id: c2a2213ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ワス - 応援してます(˘ω˘ ) (2022年2月7日 9時) (レス) @page47 id: f51baff03e (このIDを非表示/違反報告)
がー(プロフ) - もう大好きです!絶対続編読みたいです!もうやばいで大好きいいいいいいい!!! (2019年9月26日 0時) (レス) id: 8eb0f6b23c (このIDを非表示/違反報告)
センカ(プロフ) - 心さん» コメントありがとうございます!おもしろいと言っていただけて本当に嬉しいです!とてもやる気が湧いてきました! (2019年6月14日 19時) (レス) id: f204811481 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初コメ失礼します。とても面白いです。更新頑張ってください! (2019年6月13日 7時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:センカ | 作成日時:2018年10月21日 18時

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