折原臨也と、逆悪を (ページ7)

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Hi! Jack! ページ7

思考が停止して少ししたら、状況がつかめた。きっと自分は、凄い奇跡の中に居る。
臨也は、面白くて仕方なかった。大きな声で笑い出してしまいそうなほどに。
◆◯▲Aサイド▲◯◆
ハイジャック…夢でも見ているかのようだ。乗客の人たちに

「大丈夫ですよ。」

と声をかけてまわっていると、ある人が目についた。2回ほど会った人。なぜ目についたのか。簡単だ。笑いを一生懸命堪えているような顔をしているからだ。

「あの、怖くないんですか。」
「やあ、君か。また会ったね。特別に君にとっておきの情報をあげよう。…俺の名前は折原臨也。情報屋さ。」
「え、でもそれって…」
「あのハイジャック犯が名乗った名前と同じだね。つまりあいつは俺の偽物。この情報の対価は…
じゃあ、君の名前でいいよ。」
「な、名前、ですか。えっと、東Aです。」
「まあ、この情報、信じても信じなくてもいいんだけどさ。」

そんな会話をしていたら、不幸と言うべきか当然と言うべきか、ハイジャック犯に見つかってしまったのだった。

「そこのお前、立ち止まってなにしてやがる！こっちに来い！」
「こいつが今から人質だ。こいつを犠牲にしたくなかったら、静かにしろ！」

それでもざわざわが収まらないのを見て、ハイジャック犯は拳銃をAのこめかみに押し付けた。