折原臨也と、逆悪を

上昇 ページ4

◆◯▲機内にて▲◯◆
「飴どうぞ。」
「ありがとうお姉ちゃん！」
「ひまりちゃんも貰っておきな。」
「…ありがとう」
「お礼なんかいいのよ、これがお姉ちゃんの仕事なんだから。」

そこで臨也は気づく。

「ああ、さっきの。」
「遥人を注意したお姉ちゃん…さっきは遥人がごめんなさい。」
「ああ！いいのいいの！注意したら騒ぐのやめてくれたんだから。それでは失礼します。」

平和な会話が紡がれる機内。その中で坐だけが、臨也に少しの違和感を感じ取り、難しい顔をしていた。
ワクワクする人、初めてのフライトにドキドキする人、坐のようにわけあってしかめっ面の人。
いろいろな『人』を乗せて飛行機は今、上昇する。

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