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放課後になった。
今日は茶道部の活動日だ。
お茶を飲むだけで済むし、
和菓子も食べられるから脳が活性化して
いい旋律が思い浮かんだりもする。
我が茶道部の活動は月に一回と、とても少ない。
他の部活は物凄く慌ただしかったりするので、
ゆったりと出来る茶道部が好きだったりもする。

幼馴染がいるアイドル科と
なんか面白い人がいる演劇科には
紅茶部というものがあるらしい。
もともとは演劇科にしかなかった紅茶部。
役作りの為かなんかで演劇科の人が
アイドル科に行った時、作られたらしい。

紅茶部もお茶を飲んだり、
お菓子を食べたりするらしいが、
月に何回かあるらしいので案外面倒くさそうだ。


茶道部部室につけば、部長が待っていた。
部長の名前なんだっけ?
あんまりこの人の書く旋律は好きじゃないから
覚えてないけど、この人のお茶は美味しい。
お茶だけでも良いメロディが浮かんでくるのに、
どうしてこの人の書く旋律は良くないんだろ。


「夢咲さん、
部活中にメモ帳とペン取り出さないで。
作曲する時間じゃないの」

「待って!邪魔しないで!!
静寂を表すようなメロディが生まれたの!!」


すらすらとペンを動かしていく。
紙をほんの少し離した隙に部長は紙を取り上げた。


「あぁーー!?何やってんの!?
最高傑作になる予定の旋律なのに〜!!」


私がそう言えば、ぐしゃりと紙を握られる。
私はそれを見ていることしか出来なかった。


「いい加減にしてく下さい。
天才だからって調子に乗らないで」

「.....天才じゃない」

「いい加減にしてよ!!
天才じゃない天才じゃないって
当てつけのように言わないでよ!」


音の妨害をしてくる人は嫌い。
創作の邪魔をする人も嫌い。
でも_________、


「才能がないってことを言い訳にして、
努力しない奴が一番、大嫌いだ!!!!」


なんで?
努力したら言いじゃん。
私は努力したもん。
幼馴染の書く旋律が好きで、
幼馴染のような旋律を書きたくて、
それでも彼には適わなくて_________。

他の人は私の事を『天才』って、
口を揃えて言うけど、
私の傍には本当の『天才』がいる。

人の努力を否定してくる奴は、
本当に本当に大嫌い。


気がつけば私は部室から飛び出していて、
誰かとぶつかった。

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作者名:咲片 朔夜 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年9月1日 19時

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