【歌い手】歌い手さんからの扱いが酷すぎて泣きそうです

雑対応 二十六日目 ページ28

貴方side

一段落して涙もひいた頃

私のスマホが着信を知らせる

名前を見ると、うらたくん、の文字

どうしよう、迷っていると横からさかたんがひょい、とスマホを奪う

貴「っえ、ちょっ…」

そしてさかたんは迷うことなく私の代わりに電話に出た

坂「うらさん？今更Aに何の用？用事あるなら俺から言っておくから早く言ってや」

耳を澄ますとほんの僅かにスマホから漏れる声

う『…Aと、話したいんだけど』

坂「…せやから、今更なんやって、もうAはうらさん達に会いたくないって、それに、謝ろうとか思ってるんなら余計会わせられへん」

…！さかたん、わかってたんだ

そう、私は別に皆に謝ってほしい訳じゃない

謝罪なんて要らないの

ただ、ただ、優しさが、欲しかったの

でももう今更与えられたって嬉しくないの

だって私の心はもう砕け散ってしまったから

う『…んだよ、それ、そんなん、お前が決めることじゃ…！』

私はさかたんが耳に当てているスマホに口を近づけて

貴方「じゃあ私が言えばええ？私は謝罪なんか要らへんの、ただ、優しさが、愛が欲しかっただけやんね、でももうその頃の私の心は壊れてあらへんの、だから今は、うらたさん達とは会いたくないの」

坂「…そう言うことや、うらさん、俺だって、今まで一緒に歩んできたうらさんに、まーしぃに、こんなこと言いたくないわ、でも、それ以上に今はAの事が大切やねん」

う『っ…わかった』

貴方「…センラくんにも、伝えておいてね」

う『…あぁ、………じゃあな』

ﾌﾟﾂﾘ、通話の終了を告げる音、無機質な音が耳に木霊する

最後の最後にうらたくんが言った言葉…

＿『…ごめんな、ずっと好きだった』＿

なら、どうして、どうして…もう、わからないよ

やだよ、ねぇ、壊れてるのは、本当に私？

皆も、壊れてるんじゃ？

私が、私が、壊 し て る ん じ ゃ … ？

そう考えると頭がずきずきと痛みだして

その場に蹲る

坂「っ！？A！？どうしたん！？」

96「頭痛い？少し休も…？」

貴「わた、し、は…私、が…壊して…あ、ぁぁ…」

どうして、なんで、いや、嫌だ、違う、私は、私は…！

坂「…A、安心し？Aがやっとることは間違ってない。それがAの判断なら誰もそれにケチ付けられる訳あらへん」

96「…さっきもわしら言ったけど、正解も不正解も、無い、自分で決めた事が正しいと思う」

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