12話天気雨 ページ14
急いで追いかけると昇降口の方に城田君の背中が見えた。
手元にあるベルキアを発見し焦燥する私。
大声で呼びかけて自分の存在に気づかせる。
A「ちょっと待った！」
真昼「うわっ、何！？」
上履きからローファーに履き替え城田君に接近する。一対一で対面すると余計に緊張した。
A「その人形、私のなんだよね。
ず、ずっと探しててさ…」
誤魔化しつつも私物作戦にでた。
目的は人形を城田君から離すこと、でないとベルキアが何をし出かすか分からない。
だが、そんな小芝居も必要なかった。
ベルキア「ああ！昨日の」
真昼「え、この吸血鬼知ってるの？」
A「……へ？」
ベルキア「あはははは！バーカバーカ」
罵倒浴びせられながら呆然と立つ私。
汗をかく城田君は一拭きして親指を出口に向ける。
出会った頃と変わらない笑顔で一緒に抜けるかと誘われた。
懐かしさを憶え嬉しい気持ちが溢れだす。
私はうまく感情を隠せているだろうか。
・・・
A「ベルキア、なぜ窓を壊したの？
弁償してよね」
ベルキア「あんたこそ馬鹿でしょ！今は人形でも歴とした男だから。」
昨晩のことについて不満や文句がぶつかり合うなか城田君が仲裁する。
真昼「まあとにかく、昨日俺とこいつを運んでくれたんだよね？
本当助かったよ」
大好きな人からの感謝。
それがこんなにも照れ臭いものだとは。
彼の一言で先程の怒りを忘れてしまう。
真昼「肩に乗ってるこいつはクロって名前なんだ。」
クロ「にゃー」
黒猫だからクロ…すごくシンプル。
城田君らしいや。
A「その猫は城田君のだったんだね。私も昨日白猫を拾ってさ。
名前はマロだよ」
真昼「へ、へえ…」
するとベルキアはお腹が空いたと駄々捏ね始める。
ベルキア「A〜ちょっとだけ」
A「公衆の面前でそれはマズイでしょ」
真昼「ぬいぐるみになっても五月蝿いな…」
という非日常的な談話をしていると横から小さな笑い声が聞こえた。
傍から見れば私達はただの変人だ。
恥ずかしいのか城田君はベルキアを鞄の中に無理やり押し込む。
ベルキア「何すんだよォ！
このクソガキ�狡忰瓩忙Δ気譴舛磴─繊�
A「…花？」
真昼「あ、かわ…」
城田君が何かを言いかけた時、頬に雫が当たる。
それが水だと理解し空を見上げる。
A「天気雨…？」
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ナタデココ(プロフ) - 夢主の本性がどのようにバレるのか､果たしてバレないのか、今から楽しみです！！ (2016年9月13日 21時) (
レス) id: 67a39a2c5a (このIDを非表示/違反報告)
レモンティー(プロフ) - 黒乃栖+眞姫那@虚飾.og66661akasim.liarさん» コメントありがとうございます！更新停止の予定は無いのでご安心下さい^_^ただ、学生であるため土日の方が多く更新することがあります。とても励みになりました！これからも頑張りますね( ´ ▽ ` )ﾉ (2016年9月10日 9時) (レス) id: a1258340ec (このIDを非表示/違反報告)
黒乃栖+眞姫那@虚飾.og66661akasim.liar - とっても面白かったです！更新頑張ってください!!応援しています!続き待ってます！更新停止だけはやめてください…！ (2016年9月9日 23時) (レス) id: 1536a576c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモンティー | 作成日時：2016年7月25日 13時
