【ダンガンロンパv3】探偵さんと総統さんに狙われちゃった、ドジっ子スパイちゃんの話。 (ページ8)

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７話　彼の真意ページ8

わたし１人が勝負してたつもりだったなんて…騙された気分だよ。

「それで、わたしのスパイとしての器量はどうだったの？」

「ものすっごくバカ正直でドジで、すぐ捕まるから、一見スパイに向いてない。

　でも、目的は必ず達成させるみたいだね。ま、超高校級っていうくらいだからね。

　実際はもう少し強かったりして…。あと男には用心しなよ」ﾎﾞｿｯ

「…むー。ノーコメント！詮索しないでよ。王馬くんもされるの嫌でしょ」

「まーね。それで、こんな事をしたのにも理由があってさ…。なんだと思う？」

「理由？ …なんだろう、思いつかない。えーっと、テスト、とか？」

「おっ、正解！頭悪いかと思ったら言語能力は持ってたんだね！」

「ひどいよー。それで、テストって…どういう事？」

「いやー、実はさ、キミをオレの率いる悪の秘密結社に入れたくなっちゃって」

「え！噓でしょ？秘密結社なのにこんなに簡単に言って良いの？」

「東雲ちゃんだからこそ、だよ。ちょっと良い人材だと思ってさ。

　ここを出たら絶対、入ってもらうからね！断るのができないことは分かってるよね？」

「えぇ…。そんなぁ…」

「まぁまぁ、そんな気を落とさなくて良いよ。何しろオレが総統だからね」

「全然気を落とさない理由にならないよ…。あ、でも、ちょっと面白そうかな」

「うんうん、つまらなくないよ。興奮するよね！」

「ふにゅう…。あ、でも外に出てからの話！まだ部下になんてなってないからね！」

「えー、オレは今すぐからでも全然OKなのになー。ま、良いよ。

　東雲ちゃんは必ずオレのモノになるんだからさ」

「何それー。王馬くんってほんとにどこまでが嘘か分かんないなぁ」

「オレは噓つきだからね！そう言えば、最原ちゃんは掃除してるんだよね」

掃除？きょとんとして首をかしげる。

「もー、バカだなー。相部屋だから、東雲ちゃんの為に個室を掃除してるんだよ」

「あ、そうだった。もう終わったかな？」

「さあね。見てきたら？オレはちょっと正義と平和について考えてるからさ」

「嘘だね。じゃ、見てくるよ。お邪魔しましたー」

わたしは王馬くんに手を振って、部屋から出た。で、その時、気付いたの。

部屋の中に入った時から、ずっと王馬くんの匂いに包まれてたんだなーって。

割と、嫌いじゃないかも…。って、今更どきどきしてきちゃったかも？

次は最原くんの個室兼、わたしの個室へ行くよ！