【ダンガンロンパv3】探偵さんと総統さんに狙われちゃった、ドジっ子スパイちゃんの話。 (ページ6)

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５話　連行ページ6

「ま、この学園の案内すべきところは大体行ったっすよ」

「ふー、疲れたー。ほんとに広いよね。迷子にならないようにしないと」

少し食堂で休憩していると、バタン、と扉が開いた。びっくりして振り返るとそこには…。

「あれー？ごめんごめん、オレ、東雲ちゃんと天海ちゃんの邪魔しちゃった？」

全く悪びれる様子もない王馬くんがにしし、と笑っていた。

「まいったっすね、別に邪魔なんかじゃないっすよ」

「へえ？じゃあさ、オレ東雲ちゃん借りてくけど、別に良いってことだよねー」

「わ、わたし？借りてくって…なんで？」

いきなりわたしの話に変わったからびっくりしちゃった。一体何だろう？

「今案内を終えたとこなんで、俺は別に良いっすけど…キミに任せて大丈夫っすかね」

「にしし、どうだろうね。天海ちゃんはそんなに東雲ちゃんが心配なのかなー？」

「…ま、王馬君には何言っても無駄だと思うんで」

「へー、オレの事分かってきたじゃん。じゃ、おいで、東雲ちゃん」

王馬くんはわたしの隣に来ると、手首を掴んで食堂の外に引っ張っていった。

「にゃっ、ちょっと待ってよ、王馬くん、力強い…。あっ、天海くんまたねー」

「大変っすね…。またよろしくっす」

わたしはこうして、食堂を後にしたんだけど…。王馬くん、ほんとに強い。

「もー、どこまで引っ張るの！そんな事しなくても逃げないよっ」

そう言うと、あっさりと手を離してくれた。意外。ちょっとびっくりしちゃった。

「あのさー、東雲ちゃん。東雲ちゃんって、バカなのー？」

「え？」

「キミはさ、最原ちゃんと相部屋なの、分かってる？どういう意味か分かるの？」

「分かるよ、一緒に寝泊まりするってこと、でしょ？」

「流石だね、東雲ちゃん！そこまで分かっててそうなんだね！」

「そこまで分かっててそう、って…どういう事？一体、何が言いたいの？」

「にしし、もうどうでも良くなっちゃったなー。そうだ、オレの個室でも来る？」

「王馬くんの個室？ …うーん、じゃあ、お邪魔させてもらおっかな」

わたしたち2人は王馬くんの個室へ向かった。個室ってどんな感じなんだろう？

さっき天海くんに外観を見せてもらったけど、中には入ってないから…どきどき。

「オレの部屋はここだよー」

「それじゃ…お邪魔しますっ」

わたしは王馬くんの方へ、足を踏み入れた。