14話:鬼 ページ17
Aside
振り返ると、自分よりも背の高い青年が
立っていた
とても美しい青年
真っ白い肌
赤い瞳
白銀の髪
その髪の奥から生え出した二本のツノ
自分の心の中に居る鬼____終命ノ夜は
嬉しそうに笑った
終《却説、此れからどうしようねェA?》
貴『どうしていいか解らないから
終を呼んだんだよ
其れくらい、云わなくても解るでしょ?』
今、頼れる存在は、無様にも自分の心の中に居る
鬼だけしかいないのだ
終《そりゃ勿論、俺はAの心の中に
居る訳だしね手に取るように解るよ
其れだけじゃない。
今は冷静を装っても、まだ混乱、困惑
そして、怯えを感じている事さえ解るよ》
笑顔を絶やさずに淡々と言葉を紡ぐ
貴『お見通しって訳か...
でも、本当にどうしようもないんだよ
此れからの事だって何も解らないし
けど_____
少し、期待しているんだ
この知らない世界はどんな姿をしているのか』
異能力
破滅していない世界
吸血鬼やヨハネの四騎士が存在しない世界
柊という絶対的な権力が無い世界
終《ふぅん、まァ俺はどうでもいいけどね
世界が滅んでいようと、いなくても》
と云い、私の横を通りすぎて窓を開けた
貴『終?何してるの』
終《久々にこうして動き回れるんだ
少しこの街を見て来るよ
ついでに...まァ、いいや、じゃあね!》
貴『え?ちょっ待っ...』
云い終わる前に終は闇夜に消えてしまった
まぁ、いずれ戻ってくるしいいか←
終が消えていった外を見る
貴『...綺麗な月だなぁ』
そういえば、此処に来るまでの街並みも
綺麗で、何処か懐かしい様な気分になった
貴『寒っ...』
夜風が入ってきて寒い
窓を閉めて、カァテンも閉めた
はぁ、今日は疲れたな...
部屋の隅に蒲団があるのを見つけて
畳の上にひいた
そして、上着を脱いで蒲団の近くに畳んだ
その時、ポケットから1枚の写真が落ちた
その写真は、何年も一緒に居る
家族、兄妹同然の深夜と自分が
一緒に写った写真だった
貴『あ、懐かしいな、すっかり入れっぱなしに
なってたのか...』
確か身分証と一緒に挟んで入れといたやつだ
、
、
、
貴『...ごめんね深夜、
約束...破っちゃったね...』
家族
その認識で自分の中の冷たい部分が熱くなる
それは、自分の心が生んだ弱さ
それに反応するかの様に視界が歪んでいった
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るるぷり - わぁ〜面白〜い笑いを耐えるのが辛い作品ですね〜!! (2020年3月30日 14時) (レス) id: d2ac7696ab (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - ただのふぁん。さん» コメントありがとうございます!嬉しいです!今、続編の方更新頑張っているので、続編の方も宜しくお願いします! (2018年11月23日 20時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
ただのふぁん。(プロフ) - 更新待ってますからぁぁああああ!!!!!めっちゃ楽しみに!!待ってますからぁぁああああ!!!!! (2018年11月23日 20時) (レス) id: 26976114c7 (このIDを非表示/違反報告)
来羅(プロフ) - 真昼ノ夜さん» 応援ありがとうございます!!これから頑張っていきますので宜しくお願いします! (2018年10月20日 19時) (レス) id: 6a0971bec3 (このIDを非表示/違反報告)
真昼ノ夜 - 続きがすごくみたいです!これからも頑張ってください! (2018年10月20日 15時) (レス) id: 15eeb3cf2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:来羅 | 作成日時:2017年5月21日 18時