せ ん せ い 。【鬼滅の刃】【不死川実弥】

＊センセイ02 ページ4

＊













「〜〜〜が6で〜〜〜」








お昼休みを終えた5時間目、今日もやってきた数学の時間。普段ならお腹も満たされて眠くなり寝る人が多いこの時間だが、先生が先生なのもあり寝る人はどこを見渡してもいなかった。











そんな中で私は「うーん、」と頬杖をついて、すらすらとチョークを走らせる先生を見る。











気持ちを伝えるなんて言っても、まずどうしたらいいか分からない。距離の縮め方だってわからないし、いきなり伝えるなんてごもっともだ。
















「〜〜〜〜で、答えは2、になる。わかるなァ？」













そんなことを延々と考えていた私には、勿論授業の内容なんて入ってこない。









それなのに、今日は運が良いのか悪いのか。













「んじゃあ、ここまでやったとこ今から問題変えて小テストする、60無かったヤツは俺と放課後特別授業だァ、」


















クラス中から「えー、」という気だるげな声が響く中、先生は「黙ってやれェ」と用紙を配り始め紙が回ってくる。














私は頭が特別良い訳でもなく、寧ろやらないとできないしやっても理解できない時もある。そんな私が話をほとんど聞いていなかった問題を解けるはずが無かった。













カリカリと周りがシャーペンを動かす中、私は名前を書いただけで手が止まる。












「はぁ、。」












そしてその状態のまま5分、10分と時間が過ぎていき、テストが終わり紙を回収した所で授業は終わった。













＊





















補習を受ける人の名前は、帰りのHR後に張り出されていた。見るまでもなかったが一応、と見たその紙には数人の名前と、何故か私の名前だけ太字で書いてあった。











「(絶対怒られる......)」











それを見て、ほぼ白紙だったからだろうと察した私は、恐ろしいながらも少し楽しみに実弥先生が待つ教室へと足を向けた。


















＊

＊センセイ03→←＊センセイ01

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す