初恋は実らない【センラ】 (ページ10)

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「いないんだったら、じゃんけんで決めることになるんやけど……」

あ、やっぱりまたじゃんけんなんだ。

みんな先生が言ったことに反論とかせずに渋々って感じ。

「男子も女子も委員会決まってないヤツ集まってや～」

あたしは委員会決まってないから、席を立ってみんながいるとこまで行く。

「やりたい人いる？……っていないよね。

　ほならば、じゃんけんしよか」

一応の確認にも誰も手をあげることなくじゃんけん開始。

「いくよ？

じゃんけんぽい！」

女の子6人いて、あたしはグー。残りはみんなパー。

……えっ。

あたしひとり負け……？

「藍沢さん……」

「Aちゃん……」

『……ドンマイ』

みんなしてそんな目でみないでよっ……！

そこに運悪くやってきた折原先生。

「決まったぁ？」

「……はい」

渋々うなずく私に対して、先生まで「まぁ、頑張ってや」なんて言う。

学級委員が決まったらあとはスムーズに決まって、ホームルームの間に全部の委員会が決まった……。

「えっと、今日それぞれ委員会あるみたいやから……よろしくな」

場所はまた帰りに……なんて言って教室を出ていった先生。

「A……まぁ、なんとかなるよ！

　ほら、あたしもできることは手伝うし！」

「結奈！ありがとうっ」

親友に励まされて、いつまでもクヨクヨしてられない……と思って委員会を頑張ることにした。