初恋は実らない【センラ】 (ページ33)

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誘ってる……？

私、別にどこにも誘ってないけど……。

またしてもポカンとする私に対して、折原先生はふっと目を細めて笑う。

きゅん……。

私、なんで折原先生にきゅんとしてるの！？

私が好きなのは彼方くんなんだから！

自分に言い聞かせるようにつぶやいて折原先生の目を見る。

「さっき、何言いかけてたんですか？」

「あぁ、お仕置き。どーする？」

どーする？って……私が選べるの？

折原先生が決めるんじゃないの？

「Aに選ばしたるわ」

ドキッ

また、名前で呼ばれた……。教室では“藍沢”なのに……。

「俺の物になるかぁ、俺のこと名前で呼ぶか。

　どっちがいい？」

戸惑う私に折原先生は平然とそんなことを言ってのける。

そんなの、名前で呼ぶほうがいいに決まってる。

先生の物になるだなんてたまったもんじゃない。

でも、じゃあ、折原先生のこと名前で呼ぶの？

私が……？

先生の物になるか名前で呼ぶか。

こんなの、やっぱり選ぶほうなんて決まってるよね？

「折原先生……私、決めました」