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詳しいことはまた次、ってことで今日の委員会は終わった。
みんなゾロゾロ帰っていく中、一人放心状態の私。
待って。一回整理しよう。
私は今日、じゃんけんで負けて学級委員になった。
それで、放課後に委員会をした。
で、真冬くんと話して、一之瀬くんがいて……。
なんで私が副委員長なんかに!?
そりゃ、一之瀬くんと一緒なのは嬉しいけど……それとこれとは話が別だ。
「藍沢さん、今日は災難だったね。
俺とじゃ嫌かもだけど、よろしくね?」
慌てる私に聞こえてきた好きな声。
それは、私に向かって優しく微笑んでくれている一之瀬くんのもので。
「こっ、こちらこそお願いします!
私、いっぱい迷惑とかかけると思うけど……」
頭で一之瀬くんと理解した瞬間、ペコッと一之瀬くんにむかって頭をさげる。
「そんなことないよ。
俺のことは彼方って呼んで? 俺は、Aちゃんって呼ぶから」
「あ、は、はいっ!」
もう、私の頭はパニック状態。
ずっと好きだった一之瀬くんが目の前にいて、一緒に話をして。
挙句の果てに“Aちゃん”なんて……。
きっと全部夢だよね。うん。
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