Ep46 ページ46
「あ……お茶出すから、待ってね」
「いーよ、病人にそんなことさせねーって！お構いなく」
わたしがキッチンへ戻ろうとするのを、仗助くんはぐいぐいと押し戻した。
それどころか、ふらつくわたしを軽々と持ち上げた。
「じょ、仗助くん！」
「じっとしてな」
仗助くんの背後では、康一くんと億泰くんがもの珍しそうににこにこしながら見ている。
──は、恥ずかしい……一度お姫様抱っこをされたことはあるけれど……やっぱり恥ずかしい……！
「で、Aの部屋は？」
「階段を上がってすぐ右の部屋……」
両親が居なかったのがせめてもの救いだ。
こんなところ見られてしまっては恥ずかしくてなんと弁解したらいいのやら……。
やさしくベッドの上に降ろされる。
「押しかけちゃってごめんね、Aさん。簡単な話があって……」
「Aのその熱、スタンドのせいじゃあないかって承太郎さんが言ってたぜ」
康一くんと億泰くんが座り込みながらそう言った。
スタンド？この熱がスタンドによるもの……？
「康一や承太郎さん、傷の割りには出血が少なかったんで、聞いて見りゃAが止血してたらしいじゃあねぇか」
仗助くんはそこにあった椅子に腰掛けた。
「Aのスタンド、硬化できるのは自分自身だけかと思っていたが、触れたものも硬化できんだな」
「う……うん、そうみたい」
ほーーッ！と感嘆のため息をもらす億泰くん。
「──それで、きっとまだAさんはスタンドを使うことに慣れていなくって、たくさんパワーを使っちゃったから身体に影響が出たんじゃあないかって承太郎さんが……心配してたよ」
「そっか……でも、わたしは大丈夫だから！みんなが無事なら良かったよ！たぶんこの熱ももう下がるだろうし……」
わたしなんかじゃあ役に立てたのかもよく分からないし、どうあれみんなの傷が治って、無事に過ごせているのなら問題はない。
「……じゃあ僕、もうおいとまするよ！長居しちゃ悪いし、ね！億泰くん！」
「あ？もうちょっと居ようぜ、どうせこの後の用はねーんだろ？」
ポカッと康一くんが億泰くんの肩を叩いた。
そしてなにやらこそこそと耳打ちをしている。
「こ、康一……？」
仗助くんもその様子を訝しげに眺めている。
億泰くんはにやっとしたかと思うと、
「そうだったな康一！大事な用事があったなぁ！あ〜忙し忙し！」
「じゃっ！僕らもう帰るから！仗助くんはAさんのこと見てあげてね」
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紫羅那＠お絵描き部(プロフ) - 絵がうますぎる…… ヾ(>ω<ヾﾉ三ヽ^ｼ>ω<)ﾉｼ (2019年5月7日 19時) (
レス) id: 824c90f62e (このIDを非表示/違反報告)
麦(プロフ) - 蜂さん» 蜂さんありがとうございます〜！そう言ってもらえてメチャクチャ励みになります……頑張ります！ (2019年5月3日 21時) (レス) id: f8001bfddc (このIDを非表示/違反報告)
蜂(プロフ) - 更新おつかれさまです！絵も文も好きすぎて！！無理せず頑張ってください！ (2019年5月3日 15時) (レス) id: fb72653bef (このIDを非表示/違反報告)
麦(プロフ) - 庄さんさん» 庄さん ありがとうございます……！！絵のほうも文のほうも頑張りたいと思います！ (2019年5月2日 2時) (レス) id: f8001bfddc (このIDを非表示/違反報告)
庄さん(プロフ) - 絵、上手....!!!もちろん小説の方も最高でいらっしゃる....!! (2019年5月2日 0時) (レス) id: 126b5dc4ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麦 | 作成日時：2019年4月23日 13時
