Ep33 ページ33
「なんか…………柔らけぇんだ、全体的に……」
どことなく顔が赤くなっているような仗助くんに、億泰くんはすっかり気分を良くしたみたいで大爆笑。
「ダァッハッハッハハハハ！！！！まさか仗助からそんな言葉が聞けるとはな〜ッ」
「か、からかうんじゃあねぇ！！」
胸ぐらを掴んで勢いよく億泰くんを揺らしているけれど、当の億泰くんはヒーヒー言いながら笑っている。
「まぁまぁ仗助くん……」
僕がなだめようとすると、仗助くんはキッと僕を睨んだ。
「康一ィ──ッ！お前こそどうなんだ！由花子の奴とチュ……チューしたんだろ！！どうなんだよ！！」
「あ〜……そりゃ俺も気になるぜ、どうなのよ康一？」
さっきまで揺すられていた億泰くんまで、今度は標的が僕に向いてしまった。
「え、ええっ？僕〜ッ！？」
「でけぇ声がすると思ったら……まったく学生らしい話題で盛り上がってるな」
聞き覚えのある声に振り返ってみると、そこにはめずらしいお客が。
「じょ……承太郎さん！！」
散歩がてら歩いていると、僕らの大きな声がしたので寄ってみたと言う承太郎さん。
このひとがこんな話題に興味があるとは思えないけれど────以外にも承太郎さんは僕らと相席することに。
「聞いてくださいよ承太郎さん！康一の奴、由花子とチューしたらしいっスよ！」
「ちょっ、仗助くん！」
「俺ら、それがどんな具合だったかこれから問い詰めてやるんスよ」
仗助くんがふんふんと興奮気味にそう言うと、承太郎さんはあいかわらず不敵な笑みを浮かべている。
「そうかい……学生らしくてなによりだ」
「承太郎さん〜！！止めてくれないんですか！？」
承太郎さんが止めに入ってくれることはなく、結局僕は仗助くんと億泰くんに根掘り葉掘り聞かれることに。
「どうって言われても……僕だってあんまり記憶に薄いというか…………でも由花子さんのくちびる、柔らかかった…………」
思い出すだけで顔が熱くなる。
「なにをぼうっとしてんだよ、康一……」
「そ！それに、なんだか心が満たされるっていうか……しあわせな気分になれるっていうか……」
承太郎さんは目を伏せて、僕の話を聞いているのだか聞いていないのだか。
──そのとき、ふと気になった。
この手の話題、僕らよりずいぶん長生きな承太郎さんに聞いてみたほうが良いんじゃあないか……？
「承太郎さんは、こういう経験──……どうなんですか…ね……？」
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紫羅那＠お絵描き部(プロフ) - 絵がうますぎる…… ヾ(>ω<ヾﾉ三ヽ^ｼ>ω<)ﾉｼ (2019年5月7日 19時) (
レス) id: 824c90f62e (このIDを非表示/違反報告)
麦(プロフ) - 蜂さん» 蜂さんありがとうございます〜！そう言ってもらえてメチャクチャ励みになります……頑張ります！ (2019年5月3日 21時) (レス) id: f8001bfddc (このIDを非表示/違反報告)
蜂(プロフ) - 更新おつかれさまです！絵も文も好きすぎて！！無理せず頑張ってください！ (2019年5月3日 15時) (レス) id: fb72653bef (このIDを非表示/違反報告)
麦(プロフ) - 庄さんさん» 庄さん ありがとうございます……！！絵のほうも文のほうも頑張りたいと思います！ (2019年5月2日 2時) (レス) id: f8001bfddc (このIDを非表示/違反報告)
庄さん(プロフ) - 絵、上手....!!!もちろん小説の方も最高でいらっしゃる....!! (2019年5月2日 0時) (レス) id: 126b5dc4ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麦 | 作成日時：2019年4月23日 13時
