Ep14 ページ14
昨日まで見ていた景色とはまるで違う。
同じ席で、同じ角度から、同じひとを眺めているというのに──まるで心の距離が違う。
くあ、と欠伸をする仗助くん。
ぼうっとする康一くん。
教室の窓の外はいやになるほどの晴天だ。
退屈なのは授業だけ。
いや、授業ですら楽しんでいるのかもしれない。
楽しくて退屈な授業が終わると、億泰くんが真っ先に駆け込んできた。
「さァ仗助！説明してもらおうかァ！！大丈夫だ、嫉妬なんかしねぇからよ！」
「……だからよ………………」
「Aさんも、僕たちと同じ──スタンド使いだったみたいなんだよ」
「スタ…………」
呆れる仗助くんの言葉を紡ぐみたいに、康一くんが続けると、億泰くんは目をぱちくりさせてわたしの方をじっと見た。
「あの、億泰くん……話すのは初めてだけど…その、よろしくね この能力のこと、まだまだ分からなくって」
「おっ……おう……」
ぺこりとお辞儀をすると、億泰くんも釣られて会釈をする。
見た目のわりに、意外と丁寧なひとなのかもしれない。
「承太郎さんにも連絡はつけたぜ。Aのスタンド────『ハード・ボイルド・ダイヤモンド』は、自分の身体をダイヤモンドみてーに硬化できるらしい」
一連の話を聞いて、億泰くんの誤解もすっかり解けたみたいだ。
「先走っちまって悪ぃな……けどよォ〜、本当に俺ァ仗助の野郎にも女ができたのかと思っちまったぜ！俺は虹村億泰だ。とにかく、よろしく頼むぜ」
差し出された右手をぐっと握る。
「やっと分かってくれたか……」
ふう、と安心のため息をつく仗助くんと康一くん。
今の今まで、話すことも少なく、普段のわたしならつるまないであろうひとたちを前に、なぜだか胸がどきどきして仕方がなかった。
それに、好きなひととだってそばで話せるのだから。
この能力を感謝すべきか、恨むべきか、今のわたしにはまだ分からないで居た──────。
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紫羅那＠お絵描き部(プロフ) - 絵がうますぎる…… ヾ(>ω<ヾﾉ三ヽ^ｼ>ω<)ﾉｼ (2019年5月7日 19時) (
レス) id: 824c90f62e (このIDを非表示/違反報告)
麦(プロフ) - 蜂さん» 蜂さんありがとうございます〜！そう言ってもらえてメチャクチャ励みになります……頑張ります！ (2019年5月3日 21時) (レス) id: f8001bfddc (このIDを非表示/違反報告)
蜂(プロフ) - 更新おつかれさまです！絵も文も好きすぎて！！無理せず頑張ってください！ (2019年5月3日 15時) (レス) id: fb72653bef (このIDを非表示/違反報告)
麦(プロフ) - 庄さんさん» 庄さん ありがとうございます……！！絵のほうも文のほうも頑張りたいと思います！ (2019年5月2日 2時) (レス) id: f8001bfddc (このIDを非表示/違反報告)
庄さん(プロフ) - 絵、上手....!!!もちろん小説の方も最高でいらっしゃる....!! (2019年5月2日 0時) (レス) id: 126b5dc4ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麦 | 作成日時：2019年4月23日 13時
