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名前を呼ばれたので、私が会計を済ませて待合室に戻ると、先輩が自分のカバンをがさごそしている。
「先輩？」
ルーズリーフの切れ端に、何かさらさらって書くと、
私に向かって差し出した。
「はい」
「え？あ、何ですか？」
２つに折り畳まれたそれを開くと、そこには先輩のラインのIDが書いてあった。
「え、先輩、これ……」
「あげる」
「え？！だってうちのクラス負けましたよ？」
「いらないの？」
「い…いります！絶対いります！」
思わず大きな声を出したら、受付の人にじろって見られたから、慌てて病院を出て自転車を止めてあったところまで歩く。
「元々、別に深い意味あって言ったわけじゃないから」
「え？」
「体育祭で勝ったらって言ったの。
聞かれた時教えてもよかったんだけど」
え？
そうだったの？
「Aちゃんがあんまりきらきらした目で教えてください！って言ってくるからちょっと意地悪したくなった」
あれ？
彼女がいるから、じゃないのかな？
「先輩。聞きたいことがあるんですけど」
「何？変なスタンプは1日1回だけだよ」
「そうじゃなくて」
彼女いるんですか？って聞こうとしたら、急に見慣れた車が駐車場に入ってきて運転席から声をかけられた。
「A」
「お…お兄ちゃん？！」
先輩もちょっとびっくりしてる。
「なんでここに？」
「太輔が電話くれた。
Aが怪我したから迎えに来てやってって。
何回も電話したのに出ろよ」
「え？あ、ごめん」
全然スマホ見てなかった。
お兄ちゃんがちらりと玉森先輩を見る。
「あ、えーと。二年生の玉森先輩。
自転車でここまで連れて来てくれたの」
「妹が迷惑かけてすみませんでした」
「いえ、俺が無理やり連れて来たんで」
お兄ちゃんが何か言いたげに、にやにや笑ってる。
「それで足は大丈夫だったわけ？」
「うん、ただの捻挫。歩けたしわざわざ来なくてもよかったのに」
「太輔心配してたよ？
帰ったら連絡しとけ」
「うん……」
先輩にもう一度お礼を言ってから車に乗り込む。
玉森先輩はお兄ちゃんにぺこりと頭を下げてから、車が動き出すまで見送ってくれた。
「A」
「何も言わないで」
「まあ振られてもいいじゃん」
「振られてないし！」
「太輔がいるからいいじゃん」
ちょっと待って。
お兄ちゃんも知ってるの？
ああ、今日はいろんなことありすぎて、くらくらする。
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ニイナ(プロフ) - keiさん» keiちゃん！こちらも読んでくれてる！これボス恋の影響もろに受けてるから潤之助くん(ボス恋の役名)風味が強いんだよー(艸дﾟ*)でも嬉しい♪ありがとー！ (2021年7月13日 22時) (
レス) id: 53a8b8ecd7 (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - やばい！玉森先輩がかっこよすぎる(〃▽〃) (2021年7月13日 20時) (レス) id: ab1b9c5f30 (このIDを非表示/違反報告)
nina(プロフ) - anier017さん» わー、最高だなんてそんな風に言っていただけて私の方こそ最高に嬉しいです！玉森先輩彼氏になるとどんな感じなんでしょうね(∩∀｀*)またお付き合いいただけますように♪あちらのお話もまたお暇な時にぜひ♪ (2021年2月20日 16時) (レス) id: 53a8b8ecd7 (このIDを非表示/違反報告)
anier017(プロフ) - 最高でしたー！！本当に毎日更新されるのがほんとに楽しみで、夢主ちゃんと玉森先輩がついに付き合って、とっても嬉しい気持ちになりました！続きも楽しみにしてます＼(^o^)／別のお話の方も楽しみにしてますね♪ (2021年2月20日 10時) (レス) id: a030ce827e (このIDを非表示/違反報告)
nina(プロフ) - anier017さん» anier017さん、はじめまして♪コメントいただけると思ってなくて通知二度見しちゃいました。一緒に楽しんでいただけてすごく嬉しいです。素敵なコメントありがとうございます(*´∀`) (2021年2月15日 15時) (レス) id: 53a8b8ecd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nina
| 作成日時：2021年1月31日 20時
