千の夜をこえて (ページ34)

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ep.34 ページ34

堂安 side

碧＂Aに何も言わんつもり？黙って消えんのかよ！＂

出来ることなら誰にもバレずにいきなりおらんくなりたかった

まさか碧に聞かれてるとは

LINE/

A明日楽しみ〜

「……」

最後くらいは悔いなく楽しくAと過ごそう

〜

『律くん！』

……

はぁ……何で俺の彼女こんなに可愛いんだよ

もっと離れたくなくなるやん

『……どう？』

「ちょー可愛い。碧に何も言われんやった？」

『お兄ちゃん最近変なんだよね笑律くんともっと会った方がいいとか電話もしろとか笑いきなりすぎて笑』

「……そうなんや笑」

『うん笑ね、行こ！』

「うん笑」

-遊園地-

『キャー〜〜！！！』

「うぉぉぉ！！！！笑」

『やばーーーーーい！！！！』

「目回るー！笑笑」

『ねぇ……怖いよ……』

「ここ掴んで絶対俺から離れたらアカンから」

『……うん///』

『ねぇ！律くん運転が！！笑』

「下手くそとか言うな！笑笑」

『笑笑』

『はい！あーん』

「んー！美味！俺のも、」

『ん〜美味しい！』

「笑笑鼻ついてんで笑笑」

『笑笑律くんもここついてる笑笑』

「笑笑」

～

『楽しかった～』

「A、最後にアレ乗ろう」

＂観覧車＂

「どうぞ～行ってらっしゃーい」

「綺麗やな」

『うん笑あ、そうだ。律くん目瞑って』

「何で笑」

『いいから笑 …………はい、いいよ』

俺の首にネックレスが着けられた

『何かあったら私がいると思って』

「……」

『観覧車ってさ、乗れる時間決まってるでしょ？でも、誰と乗るかで早く感じたり遅く感じたりするし、ここから見える景色も違う。…人生と一緒。律くんに会う少し前まで一日が長くて暗いトンネルの中にいるみたいだった。

でも、律くんと会って一日が早く感じてトンネルの中からも抜け出せた。律くんと出会ってからの私の景色は輝いた』

「…A。これだけは覚えといて。どんな事があっても俺はAが世界で1番大好きやって」

『(頷く)』

「……ホンマに大好きやから」

『……私も』

観覧車のてっぺんで

綺麗にあがる花火とともにキスをした

最後の思い出に