97.光姫と万吉5 ページ48
光「森完全に舐めてた…帰り道はわからんないし、暗いし寒いし」
光「足もくじいちゃってもう泣きじゃくることしかできなかった…怖かったなぁー」
光は両腕を前に突き出し、体を伸ばす
『それで…どうなったの！？』
光「しばらくその場にいることしかできなかったんだけど…助けてくれたの」
『え…？』
光は恥ずかしそうに突き出した手を戻しながらつぶやいた
光「官兵衛が」
『うわぁ〜！』
思わず一愛は顔を隠して悶える
『なにそれ！すごいキュンキュンしたんだけど
！』
光「本当は行動派じゃないのに、走り回ったのか息切らして…」
ーーーー
光「ま、万吉！？」
万吉「…ぜぇ、はぁ…やっと…やっと見つけた…」
足を怪我している光をおぶり、万吉は森を歩く
光「…ま、万吉…」
万吉はなにも言わない、ただ屋敷の方向へずんずん進む
光「…怒って…いるか？」
万吉「…すまなかった」
光「…へ？」
万吉「…お前の気持ちをちゃんと考えなかった」
光「…！何いって…俺がただ…」
万吉は振り向かず、ボソボソと喋る
万吉「…政職様から、聞いたか？」
光「……うん」
万吉「…無茶をしてでも行くべきだった」
光「…そーゆうの、好きじゃねぇくせに」
そう、明日には万吉は…もう…
湿ったい空気は好きじゃない
光「万吉」
万吉「…どうした」
光「俺、俺…！絶対に立派に成長して、お前を迎えに行くからな…！！」
光「だから…！だから…また、会える…よな？」
万吉「…」
万吉は光を一目し、ふっと笑った
万吉「…楽しみにしている」
光「…っ、うん！！」
ーーーーー
光「絶対立派になって迎えにいくって、約束したんだ。それまで待ってろって」
『お、男前…』
光「そのまま万吉は近江の方に行っちゃったんだ、それで今年。やっと再会できたんだ」
『す、素敵…！』
すごい話だ
誰もが憧れる恋物語のようだ
光「不安だったんだ、…ほら、容姿もこんなに変わってるし」
光「もしかしたら官兵衛は私のことなんて忘れてるんじゃ、もしかしたらもう万吉はいないんじゃないかって…」
『…』
一愛は固唾をのんで光を見つめる
光「でも…」
「お、お久しゅうございます…く、黒田官兵衛軍師殿…！」
「む…久しいな光。元気にしていたか」
光「なぁーんにも、変わってなかった…それが嬉しくて…」
『〜っ！』
一愛は感激を抑えきれず涙腺を緩める
光「気づいたら大好きになってた」
光は顔を赤らめて笑った
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サクラハナミズキ(プロフ) - 稀代さん» ありがとうございますっ！すごく嬉しい…(*^^*)！更新がんばります♪ (2019年6月21日 17時) (
レス) id: db2bd56246 (このIDを非表示/違反報告)
稀代(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年6月19日 21時) (レス) id: 409dd2a048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サクラハナミズキ（前名:桜 水樹） | 作成日時：2019年3月27日 8時
