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63.安芸国5 ページ14

隆景「な、なにかまだ誤解していますよね?父上…」

元就「いや?なにも」

ーー絶対にしてる

隆景「い、いっときますけど…!これは父上への書状ですからね」
元就「え………私宛の恋ぶ」
隆景「違います」

これはまた面倒くさそうな誤解を招いたかもしれない

隆景は呆れながらも直接元就に一愛のことを話すことにした



隆景「父上、さざめ殿をご存知ですか?」

元就「…!」

突如口にしたその人物の名前をきいて元就は顔を思わず強張られた

これは、なにか知っている

元就「か、彼女がどうしたって…?」

隆景は確信を持ちながら話を続けた

隆景「…今、彼女のご息女が母親について知りたいとこちらへ訪ねて来ているんです」

元就「…な、なんだって……?」

隆景「父上、なにか知っていますよね。十数年前の、彼女の事を」

元就「……」

元就は困ったように目尻をおさえ、隆景の方を横目で見ながらたずねた

元就「…それは、本当のことかい?彼女の、さざめの娘が…」

隆景「はい」

隆景はまっすぐ元就を見つめる

隆景「教えてください、父上。十数年…なにがあったのですか」

元就は諦めたかのように「はぁ…」とため息をつきながら隆景の方へ向き直った

元就「わかった。でも、それには少し時間が欲しい。一旦城へ帰ってからもう一度そちらへ伺う」

隆景「わかりました」

元就「夕方にまた来るよ。そのときは…さざめの娘もここへ連れてきてくれるかな」

隆景「はい」


元就はそのまま部屋をでていった

部屋に残された隆景は元就から受け取った著作を握りしめながらその背中を見送った

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サクラハナミズキ(プロフ) - 稀代さん» ありがとうございますっ!すごく嬉しい…(*^^*)!更新がんばります♪ (2019年6月21日 17時) (レス) id: db2bd56246 (このIDを非表示/違反報告)
稀代(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2019年6月19日 21時) (レス) id: 409dd2a048 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サクラハナミズキ(前名:桜 水樹) | 作成日時:2019年3月27日 8時

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