【あんスタ】僭越ですが！《七種茨》（１５）［完結/続編あり］

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IBARA









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『じゃあ、3曲通してみるよー』









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イヤーモニターを通して聞こえる


Aさんの声。









その姿は少々離れた


音響設備の脇にあった。









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♪〜









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イントロが流れ始める。









本番さながら曲に合わせて、


歌い踊る。









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一方、Aさんは


こちらには見向きもせず、


真剣な面持ちで


ライティングや場内カメラの写りの


確認をしていた。









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『2曲目の間奏で、花道真ん中まで来れるようにね』









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それなのに、時折


パフォーマンスに対しての


アドバイスや指摘をくれたり。









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ついさっきまで


向こうを向いていたはずなのに。









背中にも、目が


付いているんじゃないかと思う程に


Aさんは俺たちEdenへの


注視もしっかりしていて。









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天は二物を与えずとよく言うが、


やはり彼女には、


天性の才能があるのだと。









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そう、改めて思った。









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『少し休憩入れよっか』








『その後はセトリ順で、ソロ曲の調節するから、』








『それぞれ、確認しといてね』









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そして、無慈悲にも時間ばかりが


あっという間に過ぎていくのだった。









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