あーあ ページ44
佐助side
本当に手が焼けるねぇ、右目の旦那は。俺様、苦労したよ。
女子の名前は恥ずかしくて呼べないとか、もうアンタの方が女子かよって思ってしまう。呆れるよねえ。
だから、俺様がきっかけを作ってあげた。Aには申し訳ないけど、利用させてもらったよ。
ちょっと挑発しただけで逆鱗に触れ、お怒りの右目の旦那。そこにAが加われば、全てが揃う。
俺様はAを押し付けて、リビングに戻った。弁丸と梵天丸の様子を見つつ、台所を気にする。
案の定、台所からは何も聞こえない。多分、物凄く気まづい空気なんだろうな。嫌でも予想がつく。…まぁ、そこが面白いんだけどね。
弁丸｢佐助、また何かたくらんでるでござるか？｣
佐助｢さぁ？どうだかねー｣
頬をぷぅと膨らませた弁丸に曖昧に答える。弁丸は何か悟ったのか、俺様の懐に突っ込んできた。
当然、俺様は反応に遅れて後ろに手をつく。梵天丸も弁丸を見て俺様の上に乗った。
梵天丸｢Aに手ぇ出すな｣
俺様を睨みながら梵天丸は言う。その面影には右目の旦那の姿が浮かんだ。似るもんだなぁ。
クスッと笑ってしまう。梵天丸は馬鹿にされたと思ったのか、真っ赤な顔をして俺様を叩いた。そして、まさかの弁丸参戦。
2人の攻撃から難を逃れると、台所から話し声が聞こえる。何を話しているかは分からないが、ぎこちない会話だ。
2人の相手をしている間、耳を傾けると予想もしていなかった言葉が聞こえた。しかもはっきりと聞こえた。
小十郎｢…A、でいいか？｣
驚きのあまり振り返ると、右目の旦那とAがお互いに笑っていた。右目の旦那もAも、初めて見る表情だ。
もう分かりきっている事だろうが、Aを人質に右目の旦那に名前を呼ばせた時、俺様の耳にはしっかりと『A』と聞こえていた。
あーあ、本当にずるいなぁ。
自分で仕掛けておいて少し後悔。俺様は『褒美』として名前を呼んでもらったが、右目の旦那は違う。
俺様、『褒美』を変えてもらおうかな。なんて言えないが、冗談でも言ってしまいそうだ。
さて、そろそろ手伝いに行こうかと立ち上がろうとする。しかし、後からはクスクスと小さな笑い声が聞こえた。
チラリと見ると何やら楽しそうだ。もしかして、俺様いない方がいいとか。
弁丸と梵天丸は俺様の服を引っ張り、再び襲いかかろうとする。あー、もうどうにでもなれ。
俺様は力無くソファーに押し倒され、寝転がる。その上に2人が乗ってボッコボコにされた。
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つる(プロフ) - 葦原 さくらさん» コメント、ありがとうございます！蒼紅、いいですよね〜！読んで下さっただけ、光栄の極みです！ゆっくりですが、頑張って更新しますね！ありがとうございました！！ (2018年5月24日 2時) (
レス) id: 5e578453d0 (このIDを非表示/違反報告)
葦原 さくら(プロフ) - コメント失礼致します。蒼紅推し、わかります。私は政宗様が推しですが、幸村も好きなので。とても楽しく読ませて頂きました。お忙しいとは思いますが、更新頑張って下さい。応援しております (2018年5月23日 15時) (レス) id: 1d858c77e8 (このIDを非表示/違反報告)
つる(プロフ) - 来兎さん» ありがとうございます！そう思っていただけて嬉しいです！頑張りますね！ (2018年4月22日 20時) (レス) id: 3957b1ebb1 (このIDを非表示/違反報告)
来兎 - とっても面白いです！更新頑張ってください！ (2018年4月22日 1時) (レス) id: a4dbc12876 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲 | 作成日時：2018年4月16日 1時
