寝れない ページ39
30分くらい経っただろうか。梵天丸と弁丸の寝息がする。そろそろ私も部屋に戻ろうかな。
私は上半身を動かそうとするが、動かない。お腹と左腕が重い。
左腕には梵天丸が抱きつき、お腹には弁丸がへばりついている。
…気が付かなかった。もしかして、私寝てた？というか、何か暖かい。
自然と頬が火照る。梵天丸が抱きついた腕はもう動かせなかった。
ちらりと小十郎を見る。まだ起きていたようで、私の視線に気が付いた。私は梵天丸達を起こさないように、助けを求める。
小十郎は梵天丸の腕を掴んで離そうとする。しかし、梵天丸はその逆で私の腕をがっちりホールド。
なら佐助はと思い、反対に顔を向ける。佐助もやれやれと弁丸を私から離した。
これで少しは動けるかと体を動かす。すると、梵天丸は寝言なのか｢行くな｣と呟いた。
小十郎｢寝言なのか？｣
佐助｢だとしたら、相当懐いちゃってるね｣
梵天丸の寝顔が凄く可愛い。というか、もう尊い。小十郎は毎日この天使を見ているのかな、なんて考える。
佐助｢なーに考えちゃってんの｣
A｢何でもない｣
私は必死に思っている事を押し潰し、あくまでいつも道理の自分を演じる。まぁ、佐助にはバレているだろうが。←
再び小十郎が梵天丸の腕を掴んで離そうとするが、やっぱり出来なかった。どうしたらいいのだろうか。
私は何となく、寝ている梵天丸に話しかけた。
A｢そろそろ私も寝たいから離して？週末になったらまた一緒に寝よう｣
｢それまで我慢出来る？｣と聞くと、梵天丸はもぞもぞ動き、腕の力を抜いた。私はその隙にそっと腕を抜く。
小十郎｢…起きてるのか？｣
佐助｢さぁ｣
梵天丸は規則正しく寝息を立てる。その姿に3人で静かに笑ってしまった。
✄--------------- ｷ ﾘ ﾄ ﾘ ---------------✄
あの後、私は自分の部屋に戻り、布団に入った。時刻は午後11時を少し過ぎたところ。
欠伸を1つすると、睡魔が一気に襲ってくる。目を瞑るとすぐに夢の中に入れそうだ、と言いたいところだが、梵天丸の寝顔が浮かび上がった。
何度も忘れて寝ようとするが、そうすればそうするほど、鮮明に蘇ってくる。おかげで目が覚めてしまった。
幼いながらに整った顔立ちの梵天丸。やっぱり、『独眼竜は伊達じゃねぇ』。とんでもなく可愛かった。
まさか生きている間に、生で『梵天丸』の寝顔が見られるなんて。将来の『伊達政宗』だと思うと、声にならない叫びが布団の中で響いた。
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つる(プロフ) - 葦原 さくらさん» コメント、ありがとうございます！蒼紅、いいですよね〜！読んで下さっただけ、光栄の極みです！ゆっくりですが、頑張って更新しますね！ありがとうございました！！ (2018年5月24日 2時) (
レス) id: 5e578453d0 (このIDを非表示/違反報告)
葦原 さくら(プロフ) - コメント失礼致します。蒼紅推し、わかります。私は政宗様が推しですが、幸村も好きなので。とても楽しく読ませて頂きました。お忙しいとは思いますが、更新頑張って下さい。応援しております (2018年5月23日 15時) (レス) id: 1d858c77e8 (このIDを非表示/違反報告)
つる(プロフ) - 来兎さん» ありがとうございます！そう思っていただけて嬉しいです！頑張りますね！ (2018年4月22日 20時) (レス) id: 3957b1ebb1 (このIDを非表示/違反報告)
来兎 - とっても面白いです！更新頑張ってください！ (2018年4月22日 1時) (レス) id: a4dbc12876 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲 | 作成日時：2018年4月16日 1時
