Night (ページ28)

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壱馬side ページ28

壱馬へ。

いつも、私のために時間割いて一緒にいてくれてありがとう。

私ね、壱馬と一緒にいれるだけすごく幸せなんだ。

私自身、料理も女としてもまだまだだけど、

これからもずっと一緒にいたいな。

辛いこととかしんどい事とかあったら、いつでも頼ってね。

役に立てるかわからないけど笑

いつも楽しいデートに連れて行ってくれてありがとう。

私は本当に幸せ者です。

これからも、こんな彼女だけど、よろしくね。

愛してます。

A

それだけじゃなかった。

このメッセージの下の部分に、書かれてた文字。

オレはそれを見逃さなかった。

壱馬、ごめんね。

役に立てなくてごめん。しんどい思いしてるのに

余計にイラつく事とか言って、本当にごめんね。

こんな、私みたいな女の子が彼女でごめん。

支えてあげられなくて、ごめん。

本当にごめんね。

なんや、、オレっ、、、

むっちゃ愛されてるやん、、、

なんなん、ごめん。とか。

こっちのセリフやわ、、、

今まで溜まってたものが一気に溢れ出した。

壱「ごめっ、、Aっ、ごめ、、ごめんな。ごめん。」

大粒の涙を零しながらひたすらAに謝る。

いつもどれだけ酷いことをしても寄り添っててくれたAは

もう、どこにもいないのに。

浮気された。裏切られた。

という、絶望よりも、

オレがどれだけAを傷つけたか

あんなに愛されてたのに、愛してくれてたのに。

オレは簡単に手放した。

こんなやついらんわ。って。

「きっしょ。触んなやクズ。」

「お前のそーゆーとこマジで嫌い。」

オレがAに投げつけた言葉が頭の中で蘇る。

あの時Aは

『ごめんね。そうだよね。』

って笑って誤魔化してたけど、

本当は、辛かったよな。しんどかったよな。

苦しかったよな。寂しかったよな。

ほんまに、ごめんな。

オレが引っぱたいた所も、すごく痛かったよな。

ごめんな。A。

どれだけ叫んでも、独りぼっちの部屋の中に涙声が響くだけだった。

もう一度、許されるなら。

Aに会いたい。

もう、浮気されたとかどうでもいい。

というか、オレが勝手に信じ込んでただけかもしれない。