130.化猫の宿 ページ24
魔導士ギルド化猫の宿にてクリスティーナにいたメンバーと合流。
服がボロボロになったメンバーが多く、ここの特産である綺麗な織物に着替えることになったんだけど……。
貴「エル姉……私は着せ替え人形じゃないんだよ?」
エ「何を言う!かわいい妹がなんでも似合うから困ってしまうではないか。」
うーん……妙にテンション高いし、ちょっと無理してるよね。
ル「ニルビット族に伝わる織り方なの?」
ウェ「そういう事……なのかな?」
シェリー「ところでウェンディ、化猫の宿はいつ頃からギルド連盟に加入してましたの?私…失礼ながらこの作戦が始まるまでギルドの名を聞いた事がありませんでしたわ。」
このギルド……ウェンディとシャルル以外は全員マスターと同じ魔力だ。ギルドの名前を知らなかったのって……いや、勘違いかもしれない。
シャルルの催促で広場に集まる。すでに男性陣は待機していたみたい。
ローバウル「よくぞ六魔将軍を倒し、ニルヴァーナを止めてくれた。地方ギルド連盟を代表して礼を言う。ありがとう!なぶらありがとう!」
ナ「この流れは宴だろ!!」
グ「宴かぁ。」
リオン「フフ。」
ル「脱がないの!あんたも。」
浮かれるナツ達とは対照的に神妙な化猫の宿。大事な話?
ローバウル「まず……ワシ等はニルビット族の末裔などではない。ニルビット族そのもの。」
ローバウル「400年前ニルヴァーナをつくったのはこのワシじゃ。」
貴「!?」
ローバウル「世界中に広まった戦争を止めるために善悪反転の魔法ニルヴァーナをつくった。」
人間の人格を無制限に光に変えることはできなかったらしい。バランスをとるため、闇に対して光が生まれ、光に対して必ず闇が生まれる。
ローバウル「地獄じゃ。ワシ等は共に殺し合い全滅した。生き残ったのはワシ一人だけ……もはや思念体に近い存在じゃが。」
ローバウル「ワシはその罪を償うため、ニルヴァーナを破壊できるものが現れるまで400年見守ってきた。今……ようやく役目が終わった。」
ウェ「そ……そんな話…。」
化猫の宿のメンバーが消えていく……マスターローバウルと同じ魔力だったのはそういうことなんだね。
ウェ「イヤ!みんな……!!消えちゃイヤ!!!」
ローバウル「騙していてすまなかったな、ウェンディ。ギルドのメンバーは皆、ワシの作り出した幻じゃ……。」
70人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:刹那 | 作成日時:2020年3月30日 8時