65.運命の二分 ページ5
この後、どうするのか。無言のエル姉に相談する。
貴「これからどうする？」
エ「私はこのままここにいるつもりだ。」
貴「それじゃあ、私も…」
エ「ダメだ。今すぐこの島から出ろ！」
貴「じゃあ、ハッピーは!?」
エ「ハッピーは私がなんとかする。お前たちを巻き込むわけにいかない！」
変に気をつかうなんて。エル姉らしい。
……けれど、そこで退かない。はいそうですか、なんて言うもんか。
貴「今更だよ。拘束された状態で船酔いしながら誘拐されて、変なところ連れてこられて、十分に巻き込まれてる！」
エ「……すまない。」
貴「そうじゃない！巻き込まれるのはむしろ嬉しい。」
すぐに否定する。……ちょっと変態チックだった。まるで自分から進んで船酔いして、紐で拘束されたりとかなんとか。発言がM…ってそうじゃない！
私は謝罪が欲しいわけじゃなくて、ただ。
貴「エル姉はギルドの仲間で……大切な姉だ!!家族なんだ!!!……頼っていいんだ、信じていいんだ!!」
1人で抱え込まないで。って言えたら一番だったんだけどさんざん迷惑をかけた私が言える義理じゃない。
それでも、頼ってほしいんだよね。
貴「……だからさ、もっと頼ってよ。」
頼ってくれないと寂しいし、一人で辛そうにしているのは見たくない。嫌なんだよ。
こういうの、ナツの方が上手いんだよな。私はあんまり思いをぶつけたことがないから……うまく伝えられなくてもどかしい。というか伝わっているかな？
エ「………そうだな。」
それは杞憂のようだ。その証拠にエル姉の眉間のシワがとれて穏やかな笑顔に変わった。
ちゃんと伝わったんだ。
エ「一緒に戦ってほしい。頼む。」
貴「もちろん！頼まれなくたって断られたって戦うからね(ニコッ」
エ「確かに、ユイはそうだな(ニコッ」
2人で作戦を練り、二手に分かれることに決めた。エル姉はジェラール、私はハッピーの捜索となった。終わり次第、エル姉と合流するんだ。
エ「ハッピーを頼んだぞ！」
貴「任せて。エル姉、気をつけてね！」
エル姉にやっと頼ってもらえた。だから、私はそれに応える！
いつもはペース配分を気にするがこの時は全力でこの細長い廊下を駆け抜けた。
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刹那(プロフ) - 感想ありがとうございます！更新がかなりゆっくりになってしまいますが精一杯頑張ります！ (2018年12月15日 15時) (
レス) id: eeb9f84870 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - はじめまして！とても面白かったので大変だと思いますが頑張ってください！続き待ってます(*´-`) (2018年12月9日 22時) (レス) id: f430c0199a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那 | 作成日時：2018年10月8日 10時
