28、意味があった。 ページ33
【黄瀬said】
時は戻って現在。
オレの話を静かに聞く朝比奈っちと瑞希っち。
黄「あの日、赤司っちは…
彼女の中にオレがいてくれてよかったって…言ったんスよ」
オレは一度、
彼女を信じられなくて突き放した最低な奴で。
その後、会えなくなってから
後悔して何もできなかった情けない奴で。
そんなオレでも、
彼女と出会っていなければ繋がっていなければ
きっと…
ここまで彼女を愛する自分はいなかったんじゃないか
って、赤司っちは言うんだ。
黄「…そんな事言われたらもう…ずるいじゃないっスか」
男としての器の大きさっつーのかな？
オレにはできない。
あの子をオレの元に返そうとした時も
オレやAの過去を受け止めて…
全て受け止めた上で、あの子のためを思って突き放した。
だけど、その時もあの子に一度も嘘を言わなかった。
突き放したけど、自分の気持ちに正直で
あの子を愛してるということを最後まで貫き通したんだ。
黄「…きっと、それがAの中の何かとカチッとはまったんじゃないっすかね？
あの子は優しいけど、
…人のために自分を犠牲にする人だったから。
迷惑かけないように
自分の中で抱え込んで周りに見せない子だったから。
…でも、赤司っちの姿勢をみて
自分の中で押さえ込んでいた問題の答えを導き出したのかも。
赤司っちも赤司っちでプライドが高い分、
人に相談できなくて自分1人で解決してしまおうとするところがあって。
だけど、自分の周りの人の事をよく見てるし、
大事な人のことは何が何でも守る人だった。
人に対する気持ちがオープンな人だから
周りは彼を信頼して、ついてきた。
似たもの同士だけど、違うベクトルでお互いを支え合えるっていうか…
人の心に寄り添える2人が勝ったんすよ。きっと。」
ハハっと不思議と笑いが込み上げた。
そして膝の上で組んだ腕に頬を乗せた。
「てか、運命ってのはすでに自分の中で決まっていて、
Aが抱いてる感情をオレ…
心のどこかで分かってたんかもしれないっス。
…オレは、なんというか…
…結局傷つく事が怖くて、
自分のことしか考えてなかったから。」
その時、隣にいた瑞稀っちがギュッとオレの肩を抱いた。
「…っそんな事ない…
そんな事ないよ、黄瀬くん…」
隣には涙をグッと堪える瑞稀っちが、正面にはポロポロと涙をこぼす朝比奈っちがいた。
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喜奈(プロフ) - ずっと追いかけていた作品でした。この作品に出会って赤司くんと黄瀬くんが本当に好きになりました。こんなに綺麗な作品他にあるのだろうかと思っています。私の黒バスの青春がたくさん詰まっている作品です。また最初から読みます！今まで本当にお疲れ様でした！ (11月17日 1時) (
レス) id: 914292acc3 (このIDを非表示/違反報告)
ユリイカ - たまたま通知が届き、まさかと思って久しぶりにサイトを開いたらこの作品が完結してて夢かと思いました！今日まで最初から全話読みかえしました。分かっていてももうずっと号泣ですｗ特に神奈川勢の友情がほんとに泣けます。長期連載、本当にお疲れさまでした。 (11月1日 16時) (レス) id: 88c818d4ea (このIDを非表示/違反報告)
律果 - ユズキんさん、待ってました！待ってました！！長い間更新されてなかったのにすべての伏線回収をされ、さすがの文才で完結させて下さいました。この物語ずっと大好きでした！感動と幸せでいっぱいです。素晴らしい作品をありがとうございました！ (11月1日 15時) (レス) id: 2f1a6ece96 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 一日でシリーズ全話読破させて頂きました！読後、めっちゃ幸せな気持ちになれる作品だと思います。時々ボロ泣きしながら読んでいました。素晴らしい作品をありがとうございます！ (2018年2月12日 19時) (レス) id: 667d573e94 (このIDを非表示/違反報告)
きい - 初コメです！この作品の本編の最初からずっと読ませていただいています！とてもとてもいいお話で何回も泣かされています(笑)この作品もユズキんさんも私は大好きです！応援しています！ (2017年12月2日 11時) (レス) id: 934f3f5608 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユズキん
| 作成日時：2015年3月10日 18時
