24、迎えにきた ページ29
、
__「…あれ、征くんは?」
私たちは海から涼太たちのいる浜辺へと戻った。
そこには征くんの姿が見当たらない。
黄「あー、飲み物買いにいくとかで自販機の方に行ったみたいっスけど…」
瑞「そういえば遅いねー、結構経つのに」
貴「えー…せっかく可愛い貝拾ったから見せようと思ったのにぃ」
ブスッと唇を尖らせて涼太の隣に腰を下ろす。
智「すぐ帰ってくるっつのw
なに〜、ちょっと離れたくらいで寂しいってか?イチャイチャすんなって〜」
貴「ちょ…そ、そんなんじゃないから!!////」
智香に肘で突かれ、冷やかしに顔がボッと赤くなる。
黄「……見せてきたら?迎えにいくついでにさ!」
貴「え?」
私はその言葉に涼太の方を向くと、ニコッと笑顔が返ってきた。
黄「今、見せたいうちに見せたら、見つけた時の感動が鮮明に語れるじゃないっスか!」
貴「なるほど、そうだね!!」
私はその場を後にして、征くんの元へと向かった。
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【黄瀬said】
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瑞「…ちょっと、さっき驚いちゃった」
黄「ん?」
Aの後ろ姿を見送りながら、瑞希っちがボソッと呟いた。
瑞「本当にちゃんと吹っ切れたんだな…と思って。Aちゃんのこと」
黄「……ああ!そのことっスか」
ははっとオレは笑って海の方をみた。
黄「…そーすね。あんなに好きだった人の結婚を祝福してるなんて…
ちょっと前のオレだったら、想像できなかったっスもん」
智「……私ね、あの日黄瀬くんからAと再会したことを聞いた時、
……奇跡って起こるんだって思った。
それと同時にね、
黄瀬くんとAは元に戻るんだって当たり前みたいに思ってたんだ。
好き同士だったのにあんな別れ方したから」
朝比奈っちの言葉にオレはフッと笑う。
黄「……うん、オレも。
オレも……たぶん、そう思ってた」
全てを知ったそのあとは、
あとは再会だけだったんだ。
…この過ちを、清算するだけ。
次に再会したら、オレたちは必ずやり直せるって…
確固たる自信があった。
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『この子はオレの許嫁だが?』
、
黄「……ただ、オレ以上に
そのいつかをずっと、
信じてた人がいただけだったんスよね…」
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喜奈(プロフ) - ずっと追いかけていた作品でした。この作品に出会って赤司くんと黄瀬くんが本当に好きになりました。こんなに綺麗な作品他にあるのだろうかと思っています。私の黒バスの青春がたくさん詰まっている作品です。また最初から読みます!今まで本当にお疲れ様でした! (11月17日 1時) (レス) id: 914292acc3 (このIDを非表示/違反報告)
ユリイカ - たまたま通知が届き、まさかと思って久しぶりにサイトを開いたらこの作品が完結してて夢かと思いました!今日まで最初から全話読みかえしました。分かっていてももうずっと号泣ですw特に神奈川勢の友情がほんとに泣けます。長期連載、本当にお疲れさまでした。 (11月1日 16時) (レス) id: 88c818d4ea (このIDを非表示/違反報告)
律果 - ユズキんさん、待ってました!待ってました!!長い間更新されてなかったのにすべての伏線回収をされ、さすがの文才で完結させて下さいました。この物語ずっと大好きでした!感動と幸せでいっぱいです。素晴らしい作品をありがとうございました! (11月1日 15時) (レス) id: 2f1a6ece96 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 一日でシリーズ全話読破させて頂きました!読後、めっちゃ幸せな気持ちになれる作品だと思います。時々ボロ泣きしながら読んでいました。素晴らしい作品をありがとうございます! (2018年2月12日 19時) (レス) id: 667d573e94 (このIDを非表示/違反報告)
きい - 初コメです!この作品の本編の最初からずっと読ませていただいています!とてもとてもいいお話で何回も泣かされています(笑)この作品もユズキんさんも私は大好きです!応援しています! (2017年12月2日 11時) (レス) id: 934f3f5608 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユズキん | 作成日時:2015年3月10日 18時