【カゲプロ】世界を憎む少女の話【シンタロー】

※目隠し28※再会 ページ32

ー貴方サイドー

しばらく部屋で泣いてると、携帯が鳴った。

開けるとそこには、エネちゃんがいた。

はっ！と思って慌てて泣いていた事がばれないように目を隠した。

エ「…泣いてたんですか?」

エネちゃんが心配そうに聞いてくる。

貴「いや、これはあくびのせいだよ。
…ところで、どうして携帯(そこ)にいるの?」

エ「ご主人と喧嘩したからです。
あの、一つ聞きたい事があるんですけど…。」

エネちゃんは何かを迷っているような顔で言う。

あらかた、シンタローくんとの仲直りの方法だろう。

貴「なに?怒らないから言ってよ。」

エ「じ、じゃあ言いますよ?
…シノさん。貴方は折原Aですか?」

なんでエネちゃんが僕の本名を知ってたのか意味がわからなかった。

酷い夢ならいいと思っていた。

けど、これはまぎれもない現実な訳で。

貴「…どうして僕の本名を知っているんだい?」

だから、聞いたんだ。
でも、

エ「私が…榎本貴音だから。」

こんな予想外の答えが返ってくるなんて、全く考えてなかった。

まさか、目の前にいる電脳少女が目の前で死.んでった親友だなんて

貴方なら、信じれますか?

貴「本当に、本当に、貴音なの?」

僕が恐る恐る聞くと、エネちゃんはあの明るい声でなく、懐かしいちょっと不機嫌そうな声で

エ「なによ。親友の事忘れたって言うの?」

と聞いてきた。









本日二度目の涙が溢れた。

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