今日の相談「階段」 ページ21
〜akitoさんリクエスト〜
『ほんっとありがとう！！』
翠『あはは、大袈裟ですよ。貴女に怪我が無くて良かった。』
事の発端は数分前に遡る。
私はその時、両腕にダンボールを抱えていた。中身はESアイドル共通のハロウィン衣装。流星隊とTrick star、そして事務所を跨いだ2wink宛の衣装を入れたそれは、11人分の重みに加え、何故か渡された私への資料と衣装でいい感じの重量感だ。
私の衣装要る？？要らなくない？？
『…しかも、こんな時にエレベーターもエスカレーターも止まってるって何？？厄日なの？？』
何が嬉しくて、前も見えないくらいに積み上がったダンボールを抱えて階段を登らなきゃならんのだ。か弱い女性にやらせる仕事じゃないでしょ。
とかなんとか考えながら登っていれば、くんっと引っかかる足。絶妙なバランスを保ってダンボールを落とさないようにしようとするも、私の身体は虚しく後ろへ傾いていく。
『やっ、べ……落ちる……！！』
予想できる衝撃にダンボールをぎゅっと握り目を瞑れば、「危ない…！」という誰かの声と共に、見事抱き止められる私の体。衝撃が余りにも小さいものに変わったが為に、私はぎょっとして後ろを振り向いた。
『っあ…高峯くん！』
翠「良かった…怪我は無いみたいですね、Aさん。」
柔らかく笑って私を覗き込む高峯くんの顔が、そこにあった。そうして、冒頭に戻る訳だ。
翠「…なるほど。これを届けに…」
『そうなのよ〜！流星隊にもお届け予定だったし、最初に行こうかな。』
翠「あはは、そうですね。それなら、俺も手伝います。」
『本当？でもこれ案外重いよ。』
衣装しか入っていないと言えど、それなりの重さがやはりある。大丈夫なのか、と言う意を込めて問いかければ、彼はきょとんとした後に、まるで愛する人を見るかのように目を細め、するりとダンボールを攫って行った。
翠「大丈夫ですよ。俺、ちゃんと男の子だし…それに、Aさんのお手伝いができるなら、どうって事ないです。」
『うわ…顔がいい……なら、せめて何かお礼をさせて欲しいな。』
翠「え？お礼ですか？…うーん、それなら…俺の事も、明星先輩みたいに名前で呼んでください。」
男らしい所もあるんだなぁ、と思った矢先。突然に、しかし至極当然という風に投下される年下らしい愛らしさ。
『し、仕方ないなぁ…』
まぁ、ダブルパンチはずるいよね。翠くん。
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夜透田 流(プロフ) - 勿忘草色の蜜蜂さん» ありがとうございます！HiMERUくんキャラを掴みきれてなかった自覚があったので、そう感じて頂けて嬉しいです！ (2022年4月14日 20時) (
レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草色の蜜蜂 - ひめる様ぁ…！すっごくよかったです！作者様ありがとうございます！ (2022年4月13日 20時) (レス) @page12 id: e814718385 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - moekaさん» コメントありがとうございます。現在作者の多忙につき、なかなか更新が出来ない状態となってしまい、今に至ります。本当に少しづつですが、下書きを進めていますので気長にお待ち頂けると幸いです。これからもよろしくお願いします。 (2021年10月18日 15時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しく思います。楽しみに待ってます。 (2021年10月13日 3時) (レス) id: e9f0e4b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - しいなさん» コメントありがとうございます！コロナ禍ということもあり、大学生活が忙しく中々時間が取れず更新を止めておりました…少しずつでも進めていきますので、これからもよろしくお願いします！ (2021年4月29日 22時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜透田 流 | 作成日時：2020年3月23日 14時
