今日の相談「所詮」 ページ20
藍良「あ、姉えぇぇぇぇ？！！」
『うーん、いい反応。』
マヨイ「すみませんすみませんすみませえぇん！！私なんかがAlphaの弟ですみませえぇん！！」
『マヨイは落ち着け？？』
頭を抱えて再度蹲るマヨイに、廊下のど真ん中で叫ぶ藍良くん。「おやおや」なんて目を丸くする風早くんに、そしてなんの事だか分かっていない顔をした天城弟くん。
切実に、助けてくれ。
藍良「あ、ああああ、姉、って…ほ、ほんとに…？」
『血は繋がってないけどね。お姉ちゃんだったのもほんの数年だけだったし…』
マヨイ「だから言ったじゃないですか…私は姉だと思ってないって。」
『私はお姉ちゃんしてた気だったんだけどね〜。ま、私なんて所詮孤児だったし。』
マヨイ「っ……」
所詮、に続いたその言葉に、マヨイは昔と変わらず息を飲む。そうして、悲しそうな、苦しそうな顔をする。貴方は関係ないのに。貴方には背負わせたくないのに。
巽「…なるほど。Aさんは孤児だったのですな…」
『やだなぁ！そんなにしんみりしないで！昔の事だし、幾つかの家を転々とした後にちゃんと家族は決まったよ。』
巽「…そう、ですか。…えぇ。貴女に幸せが舞い降りること、心から祈っておりますよ。」
ロザリオを握るような仕草で、「Amen」と唱える風早くん。彼にお礼を言ってから、気まずそうな顔をする藍良くんの頭を撫でる。「大丈夫だよ」なんて笑って見せれば、彼はぎこちなく笑顔を返してくれた。
一彩「…Aさん、今は幸せ？」
『そりゃあ、もちろん！夢ノ咲学院にESと掛け持ちで忙しいことこの上ないけど、忙しいって…なんだか、生きてるんだなって実感出来るしさ。それに、私なんかが培った力でも役に立つなら…それは、とっても幸せだよ。みんなに会えて、幸せになれた。』
マヨイ「…貴女は…」
『マヨイ？』
マヨイ「いえ…なんでもありません。」
蹲ったままのマヨイの声は細く、そして遠く、私の耳に入ることは無かった。目の前の天城弟くんは、一瞬眉をぴくりと動かし、そして太陽のように笑う。
一彩「それならいいんだ。Aさんが幸せなら。あと、そろそろ僕のことは一彩と呼んで欲しいよ。」
『あはは、しつこいなぁもう。一彩くんね、了解。』
一彩「あぁ、ありがとう！Aさん！」
脳裏に「ありがとう！」と笑顔で笑うスバルくんが過ぎる。一彩くんとスバルくんは、よく似ている。太陽のような温かくて眩しい人。
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夜透田 流(プロフ) - 勿忘草色の蜜蜂さん» ありがとうございます！HiMERUくんキャラを掴みきれてなかった自覚があったので、そう感じて頂けて嬉しいです！ (2022年4月14日 20時) (
レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草色の蜜蜂 - ひめる様ぁ…！すっごくよかったです！作者様ありがとうございます！ (2022年4月13日 20時) (レス) @page12 id: e814718385 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - moekaさん» コメントありがとうございます。現在作者の多忙につき、なかなか更新が出来ない状態となってしまい、今に至ります。本当に少しづつですが、下書きを進めていますので気長にお待ち頂けると幸いです。これからもよろしくお願いします。 (2021年10月18日 15時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 続きの更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しく思います。楽しみに待ってます。 (2021年10月13日 3時) (レス) id: e9f0e4b4b1 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - しいなさん» コメントありがとうございます！コロナ禍ということもあり、大学生活が忙しく中々時間が取れず更新を止めておりました…少しずつでも進めていきますので、これからもよろしくお願いします！ (2021年4月29日 22時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜透田 流 | 作成日時：2020年3月23日 14時
