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真っ先に飛び込んできた水は目に殺意が宿っていた。振り上げられた大剣は、案外隙が多い。
それを避けると、小回りのいいレイピアが、俺の目を刺す勢いで突いてくる。
sp「A様!!」
『大丈夫だ、気にするな……さぁ、今度はこっちが行くぞ』
俺は水を。スパルタクスは緑を倒す。作戦なんて決めてない。アイコンタクトさえ取れれば、それでいいのだ。
お互い得意な動きで、攻め始める。
金属が触れ合う、鈍い音。この音を聞いて、少しだけ落ち着く。
何故だかそれで生きている実感がある。
水の弱点はただ攻めるだけ。一点だけ狙うのではなく、バラバラに狙うのだ。そうすると何処を狙ってるのか分かりにくく、余裕が無くなり勝利が見える。
緑は長期戦に持ち込む事。ただただ、自分が守りに守れば、相手は人間。体力が無くなっていく。
双剣は一つ一つの攻撃力は低いが、小回りが利く。
ちょこまか動き回ってれば、いつかは首元までナイフを突き立てられる。
その好機をずっと待ちながら、水に攻めまくる。
kn「ちっ、くっそ、このっ!!」
『ほらほらぁ、動きが鈍いですよぉ! どうしたんすかぁ!あっははは!!』
kn「こンの、戦闘狂が……!」
いや、お前もだろ。てか、この国の幹部大体が戦闘狂だよ。
どうやら、俺の悪い癖が出始めた。興奮し始めてしまうと、目の前の敵にしか目がいかない。
でも倒さなきゃ。これに勝たないと。
そうでもしなきゃ、今度は、彼奴が──
足を引っ掛けて水を転ばせる。その上に馬乗りになり、猛獣のように息を荒くさせて、首近くの床に両方のナイフを刺す。
水の顔は青ざめていて、とても滑稽だった。
息が荒くなり、肺は酸素を求めていた。
後ろの気配に気付く事は無かった。
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夜殺神 - 恋の戦争宣戦布告もみたでー!おもろいなぁ…あと小説の設定の書き方がいまいちわからないんで教えてくれません? (2019年10月24日 1時) (レス) id: c7c69bdb8e (このIDを非表示/違反報告)
來憂(プロフ) - 夜殺神さん» ありがとうございます!!!┏○))ペコリ (2019年10月22日 20時) (レス) id: 4ee53ee2f1 (このIDを非表示/違反報告)
夜殺神 - 面白いなぁ…更新頑張ってください……もっかいみてきまぁす (2019年10月17日 16時) (レス) id: c7c69bdb8e (このIDを非表示/違反報告)
來憂(プロフ) - セイカさん» ありがとうございます(*ˇωˇ) (2019年10月2日 20時) (レス) id: 4ee53ee2f1 (このIDを非表示/違反報告)
セイカ - 面白いです!更新頑張ってください! (2019年10月2日 15時) (レス) id: 517bdcf732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:來憂 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/seiya02201/
作成日時:2019年9月15日 9時