隠した心 ページ30
◆ 太輔・side ◆
俺を心配するあまり きっと本音を言わないA。
どう感情を引き出すか…
手に持つカップをテーブルに置いた。
「誤魔化してなんか… 」
「… じゃぁ、なんで本当の気持ちを言わない?」
黙ったままのA。
この何も言わないのがダメなんだ。
「確かに… 俺は最低な過ちをおかした。それは認める」
「だが、だからと言って 同じことを繰り返したら また俺はダメになる」
シーン…
「俺は、二度とあんなことはしない」
「過ちは 二度とおかさない」
それでもAは 黙ったままだった。
俺は、目の前の昼食を黙って食べた。
『2人で食べた方が楽しいし美味しいだろ?』
あ〜あ、今は全然楽しくもないし、美味しくもない…
せっかくのおじさんのコンソメスープも沈んだ味になってしまった。
「ちゃんと食べろよ… 」
「太輔が嘘つきなんじゃない」
え…
「私がいなくなったら ダメなくせに… 」
「私がいなくなったら 淋しいくせに!!」
「私がいなくなったら 泣く… くせに!!」
A…
「偉そうなこと言わないでよ!!」
そうだ…
どんどん吐き出せ…
「好きで諦めたんじゃないもん!!」
うん…
「お父さんも先生もすごいんだもん!!」
うん…
今にも溢れ出しそうな涙…
「どっちも好きだもん!選べないもん!!だから!だから… だから… 」
A…
「だから… 」
「習いたかったんだろ?」
下唇を震えながら噛み、俺を見つめた。
「フランスに行きたいんだろ?久利生さんの所へ」
首を振るA。
「行かない… 行かないの!!」
頑固だな…
『その言葉を言わせろ』
久利生さん…
俺、ちゃんと言わせますよ…
「太輔が大事なの!!」
「いいの!これで!!」
バカだな… まったく…
「太輔が… 」
「もういいよ… 」
ぎゅっ…
「いいんだよ… 夢を追いかけても」
優しく抱きしめた。
「4年前… 俺の背中を押してくれた」
「今度は 俺がお前の背中を押す番だよ」
胸の中で首を振るA…
「やだ… やだ… 」
A…
「行かないの… 行かな… っく… 行かない… 」
俺は、泣き続けるAを抱きしめた。
そして言葉の限り説得をした。
でも、Aは 首を縦に振らない…
だから俺は… 心を決めた。
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亀猫(プロフ) - 皆様へ。「続・青蘭」はパート23に移行しました。コメントはそちらにくれると嬉しいです!よろしくお願いします。いつも読んでくれてありがとうございました。 (2016年1月26日 10時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - Ay♪☆さん» うん!元気!!ありがとう(*^_^*) 今日パート23に移行しました。また読みにくてくれると嬉しい♪ついでにコメも(*^_^*) だってさ、コメって元気が出るもん!え?亀しゃんもちゃんと返して?… すみません。極力頑張ります(笑) パート23もよろしくね! (2016年1月26日 10時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - 藤北 麗耶さん» かなりベタベタしてそう(笑) うん!元気になったよ!ありがとう(*^_^*) もう泣かないのだ♪だからまたパート23でもコメ頂戴ね♪暇な時でいいから(*^_^*) 今日は映画!!「信長」!!続きが見たかったんだぁ!旦那様も楽しみにしてるしわくわくする! (2016年1月26日 10時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - ソフィアさん» かなり自由になったから遊び放題だと思いますよ(笑) ふぅ〜パート23に移行しました。また来てくれると嬉しいです!今ね、杏の物語を探してる途中。でも、検索に引っかからなくてさ、苦戦してます。何とか皆に読んでほしいと思うので頑張ります! (2016年1月26日 10時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
亀猫(プロフ) - 神山もんたんさん» もんたんさん!ありがとうございます!!頑張って杏の物語探してみます。昨日探したんだけど、どうも検索に引っかからなくてさ… でも、何とかしてみます。もう少し時間を。パート23に移行しました。また読んで頂けると嬉しいです(*^_^*) (2016年1月26日 10時) (レス) id: 5525564cd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亀猫 | 作成日時:2015年11月17日 16時