続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ２２ 】

一樹たちの影響力 ページ3

○○ 宏光・side ○○

『おほしさま あるよ』


お星さま…


「そっか、あるんだ… さんきゅ、凛斗」
礼を言いながら凛斗を撫でた。

「お星さまって？」
一樹が廉耶に聴いていた。


廉耶が笑った。


「アイツん家、宝石店って知ってるよね？一樹」

「宝石店・AKIMOTO」


一樹が頷いた。


「９月１７日… 俺の誕生日なんだ」
一樹がまた頷いた。

「で？それが何？」
何って… それは…

「みつ先輩の結納の日なんですよ」
一樹の瞳が大きくなった。


パチクリ、パチクリ…

何度も瞬きし、俺を見る…


「みつが… 婚約ねぇ… 」
一樹が笑った。

「そんな歳になったか… お前らも」
そんな歳って…


まだ２３歳なんだけどな…


「そっかぁ… お星さまは婚約指輪のことか」
そう…

「それがAKIMOTOにあるって言うんだな？凛斗は」
だと思う。


感が鋭い凛斗の言葉に何度驚かされたか わからない。

でも、もう驚かない… 今回もきっとそうだと思うから。

AKIMOTOには、俺が思ってるイメージのモノがある…

柚菜のことも気にはなるけど、一番は伊吹のことを考えたい。


「すぐにはさ… 結婚は無理だけど約束だけはしたいんだ」
一樹と廉耶が頷いた。

「俺の精一杯を贈りたい」
想いを…


伊吹に。


「あ〜あ、お前らも太輔や玉に感化されちゃってるなぁ〜！」
感化って…

「よく言うよ、俺らの中で一番最初に結婚したの一樹じゃん」
廉耶が茶化した。


一樹が『あ！』って言う顔になった。

早にぃと一緒に結婚式を挙げた一樹。


「慈しむ者と最初に結婚した。俺たちはそれを見てきただけ」

「ガヤだってそうだよ。俺らは一樹たちに感化されたんだ」


一樹と早にぃの影響力は大きい。


「香さんと凛斗に惜しみなく注ぐ愛情。俺は好きだよ」
一樹が鼻をぽりぽり。

「いつかは、一樹たちみたいな家族になりたいと思ってる。な？廉耶？」
廉耶をチラリと見た。


頷きはしなかったが、笑っていた。


「とりあえず、明日 行って来る」
一樹が頷いた。

「じゃあ、凛斗 一緒に探そうな」
凛斗が笑顔で頷いた。


凛斗の感を信じる。


「なんか… 皆 すごいっすね」
え？


ビクッ！！


「ほ、ほっくん… まだ いたんだ」
廉耶 苦笑い…

「いたわ… さっきから… 」
北斗がムスッと言った。


俺もいるの忘れてた…


「はぁ〜… 」


北斗の大きな溜め息…


「どした？北斗？」


一樹が聴いても 北斗は黙ってるだけだった。

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