芥川 龍之介 ───束縛 ページ9
「こっちを向け」
嗚呼、苛々する。
目の前で怯え身をすくめる女は、今回の任務が初の実戦となる、僕の部下。
…………貧相な身体だ。
もうじき任務が始まる。
僕の焦りを体現するかのように、黒獣が揺らめきだした。
「…………何をそんなに怯える。堂々としていろ」
「無理、です」
否定の言葉は即座だった。
「何も出来ない私など、すぐに死んでしまう。否、死んでしまえばいいのです。このような無能な女など…………!」
「では今すぐ殺してやろうか」
瞬く間に黒外套が翻り、Aの手足を縛り上げた。
悲鳴をあげさせる暇もなく、アスファルトの上に転がす。
コツ。
Aの顔元でしゃがみこむ。
「その目は生きていたいと語っている」
そう、マフィアになんかおよそないだろう強い光。
少し羨ましいとさえ思ってしまう。
「死ぬな。僕以外の誰にも殺させるな」
黒布を操り上体を起こさせる。
黒の戒めをきつくすると、僕はAの肩を掴んだ。
「貴様は僕の部下だ。僕のモノだ。渡さぬ」
呆然とするAの唇に己の唇を重ねる。
…………甘い。
湧き上がる感情に名前があるなら。
「教えろ。貴様の全てを」
「何年、何十年とかかってもかまわん」
**********
芥川「評価など要らぬ。誰の評価も」
久田「や、やめてくださいよーう。星くださいよーう」
**********
リィナさんのリクエスト、芥川さんで物理束縛。
思い通りのものにならなかった感が…………。
リクエストありがとうございました!
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青鯖ぷりん - 久ちゃぁぁん…高評価するぅぅ‥! (10月17日 21時) (レス) @page11 id: 496914e067 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - だざいさぁぁんさいこぉ! (10月8日 6時) (レス) @page5 id: dfae0f9c2a (このIDを非表示/違反報告)
ゆかりん - フランシスさんすこ (9月15日 22時) (レス) @page23 id: 5c0b36b6f1 (このIDを非表示/違反報告)
猫助 - 最高です! (8月16日 23時) (レス) @page4 id: 0088b760fa (このIDを非表示/違反報告)
千羽鶴 - 梶井さーん!ドSなとこも好き!違うバージョン梶井さんも見たい (6月18日 23時) (レス) @page15 id: ecb3ef0346 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:久田 螺々亜 | 作成日時:2016年4月8日 21時