フランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド ページ23
「フィッツジェラルド様!お荷物です!」
大きな荷物を両手で抱えて部屋に入ってくるA。
……入室する時は声をかけろって言わなかったかな。
「今日は何でしょうね?」
まぁ、可愛いからよし。
長身のくせにあどけない雰囲気をもつA。
東洋の国の者は実年齢よりも幼く見える。
「あぁ、本国から頼んでおいた葡萄酒だろう。たまには息抜きでもしないと」
おー、とAが物珍しそうな声を出した。
「少し飲んでみるか?そんな強いものじゃあない」
「いいんですか!?あ、や、ダメですよ。フィッツジェラルド様に届けられたのに」
「頼んだ本人がいいと言ってるんだぞ?」
Aに向かって笑みを見せて、荷物の梱包を外す。
グラスはお気に入りのブランドのものを一つ。
「ほら、こっちに来たまえ」
手招くと、Aは素直に俺の横に座った。
……全く。無防備な。
「本当は冷えていた方がいいんだがな」
ぼやくように言いながらグラスに葡萄酒を注ぐ。
一口含むと、心地よい香りが口内に広がった。
「……フィッツジェラルド様、私のは……?」
……おいおい、上目遣いでのおねだりは無しだろう。
俺は先程よりも多く葡萄酒を口に含むと、そのままAに口付けた。
「んっ……!?」
溢さぬようにゆっくりと葡萄酒をAの口内に注ぎ込む。
仰け反るような姿勢のまま、Aはその全てを綺麗に飲み干した。
「まだ葡萄酒はたくさんあるぞ」
「あぁ、酔いが回っても心配することはない。きちんとベッドまで連れていくさ」
**********
フィッツジェラルド「君が望むなら星一つや二つ、安いものだよ?」
作者「ゼルダさんをどうした」
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青鯖ぷりん - 久ちゃぁぁん…高評価するぅぅ‥! (10月17日 21時) (レス) @page11 id: 496914e067 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - だざいさぁぁんさいこぉ! (10月8日 6時) (レス) @page5 id: dfae0f9c2a (このIDを非表示/違反報告)
ゆかりん - フランシスさんすこ (9月15日 22時) (レス) @page23 id: 5c0b36b6f1 (このIDを非表示/違反報告)
猫助 - 最高です! (8月16日 23時) (レス) @page4 id: 0088b760fa (このIDを非表示/違反報告)
千羽鶴 - 梶井さーん!ドSなとこも好き!違うバージョン梶井さんも見たい (6月18日 23時) (レス) @page15 id: ecb3ef0346 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:久田 螺々亜 | 作成日時:2016年4月8日 21時