鶴が八十三人 ページ35
「戻ったぞ！」
一期がいなくなって10分くらいあとに鶴丸は帰城して、部屋に戻ってきた
『おかえり、報告をお願い』
今回、鶴丸率いる第一部隊は天正18年の小田原征伐に向かっていた
私が歪みを感知して、政宗を唆そうとしていた時間遡行軍を討伐したらしい
時間遡行軍って。何者なんだろうね
「っと、報告は以上だ！
けが人もいないぜ」
勝ち誇ったような笑顔でピースをしてきた
ほんと、けが人出さないとかすごい
『さすがね国永』
鶴丸は嬉しそうに頬を赤らめた後、私の横にある湯のみに気がついて覗き込んだ
「なんだいこれは？甘酒？」
『そう、体を温めろって薬研と厚が持ってきてくれたの
さっきまでいち兄も居たんだけど、国永来るから戻るって居なくなっちゃったんだよね』
私が説明をすると、国永は私の隣に座った
「んじゃ！遠慮なくいただくか！」
そう言うなり湯のみを取って勢いよく傾けた
10分経つとはいえ、トロトロしている
つまり冷めにくい
「あっづ！！！？」
やっぱり
でも静かに飲めばちょうど良い暖かさ
薬研、狙ったな
程よい甘さに加え生姜が入っているみたいで体が暖かくなってきた
でもよく良く考えたら、これアルコール？
でもお店で売ってるのは大丈夫だったから、大丈夫だよね？
「ちと酒の風味強いな
薬研のヤツ、日本酒入れやがったな」
いつの間にか鶴丸は甘酒を飲み干していた
さっきまで熱いだの騒いでいたのに
『私少し寝ようかな〜』
甘酒を飲み終わって体がぽかぽかしてきたら眠くなってきた
ゴロンと横になると本当に寝れそうなくらい気持ちがいい
「寝たらダメだ！
今から俺とお出かけするんだぞ？」
私は戻ってきてから本丸からは出ていない
と言うより、出るのが怖いかな？
外で霊力が尽きて、誰からも知らないふりをされそう
私は最高に不満げな声を出した
『…聞いてない』
「言ってない(笑)」
それなのにこのイタズラ成功みたいな笑顔で返事をされるとため息が出る
『わかった、どこに行くの？』
諦めてテキトーに返事をすると、鶴丸の大好きな単語のリアクションをしてしまうハメになった
「お前が通っていた学校だ！」
『はぁぁぁぁぁあっ！！？？』
本丸に私の叫び声が響いた
長谷部からのお説教が飛んできたのは言うまでもないね
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夷空斗(プロフ) - 蒼い薔薇さん» コメントありがとうございます！なんとか完結させることが出来ました！この話を読んでいただきありがとうございます！！ (2018年9月29日 19時) (
レス) id: 607aafe4eb (このIDを非表示/違反報告)
蒼い薔薇(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後の展開には、ウルっと涙腺が緩んでしまいました！この小説を読んで鶴丸がもっっと好きになってしまいました。本当に最高の作品でした。 (2018年9月29日 0時) (レス) id: ac233dda56 (このIDを非表示/違反報告)
紗衣(プロフ) - 私もいつもコメントを返していただけて嬉しいです！コメントを通して作品の励みにしていただけて、お話できて良かったです！次作を書かれるのならばすごく楽しみです！こちらこそこの作品に出会わせていただいてありがとうございます！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 7d9698e044 (このIDを非表示/違反報告)
夷空斗(プロフ) - 紗衣さん» 紗衣さん、いつもコメントありがとうございます！本当に励まされました！素晴らしい作品と言っていただき、本当に嬉しいです！！最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 607aafe4eb (このIDを非表示/違反報告)
紗衣(プロフ) - 毎日この話を読むためにこのサイトを開いて更新を楽しみにしていました。完結したのだと知って涙が止まりません…本当に素晴らしい作品でした…。夢主ちゃんと鶴丸が向こうの世界で幸せになってくれればと思います。完結おめでとうございます！この作品が大好きです！！ (2018年9月17日 21時) (レス) id: 7d9698e044 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夷空斗 | 作成日時：2018年9月2日 0時
