鶴が八十一人 ページ33
「ありがとう、A
俺も、君のことを愛している」
＿＿＿＿え
絶対引かれると思ってた…
衝撃の返事に声も出せずにいると、鶴丸は私の額にキスを落としてから中庭の方へ降りていった
『いま、何が、起きたの…？』
やっと出てきた言葉がこれ
キスされた額に手を当て、頬が赤くなる
まだ状況を理解しきれていない
「主、どなんした？」
陸奥守の声に驚いて振り向くと後ろからお弁当を持ってきた
『な、何でもない！』
私はそう言って中庭の方を向く
不思議そうに首をかしげながら、陸奥守は中庭にいる短刀達にお弁当を配り始めた
一回頭を整理しよう
思わず告白したら、返事は両思い…
でも私たちの関係が変わるわけじゃないから
『やっぱ今まで通りでいいのか！』
うん、そういうことにしておこう
じゃなきゃ心臓が持たないしね
「おまたせいたしました！
お弁当持ってきましたよ！」
私の目の前には笑顔の鯰尾と骨喰がいた
その手にはお弁当が三つ乗っている
「となり、座ってもいいか？」
『もちろんいいよ！』
私は脇差のふたりに挟まれてお弁当を食べることにした
蓋を開けると驚きの料理がいっぱい
だし巻き玉子、唐揚げ、白和えなど
『みっちゃんと之々氏頑張ったねぇ〜』
思わず口から出た言葉に返事が来るとは思わなかった
「それだけ主の帰りを楽しみにしていたんだ
頑張るのは当然だよ」
「どうだい？決まったかな？」
厨からちょうど戻ってきたみたいで、燭台切と歌仙が奥から出てきた
『2人ともありがとう！
凄く嬉しいよ！』
思わず頬が緩む
改めて待ってるって言われると照れちゃうね
自分の顔を隠すように、私はお弁当を頬張った
そこら辺のお店よりも美味しい
よくここまで腕を挙げたものだと感心する
「みんなー！中庭で、余興を始めるよー！！」
中庭の方から堀川の元気な声が響いた
声につられて私は中庭を見た
すると驚くことに、堀川が全身から真っ白な鳩を生み出した
『すごい…！』
次に髭切と膝丸の剣舞
ちょっと本気になりかけてたのが怖いけど
その次が鶴丸の居合
思ったよりも真剣な顔にドキッとした
そして、三日月が扇子を取り出して舞を披露してくれた
欲をいうなら内番服じゃない方が綺麗だったな…
みんなが楽しむ様子を見て、私は静かに微笑んでいた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 203人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夷空斗(プロフ) - 蒼い薔薇さん» コメントありがとうございます！なんとか完結させることが出来ました！この話を読んでいただきありがとうございます！！ (2018年9月29日 19時) (
レス) id: 607aafe4eb (このIDを非表示/違反報告)
蒼い薔薇(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後の展開には、ウルっと涙腺が緩んでしまいました！この小説を読んで鶴丸がもっっと好きになってしまいました。本当に最高の作品でした。 (2018年9月29日 0時) (レス) id: ac233dda56 (このIDを非表示/違反報告)
紗衣(プロフ) - 私もいつもコメントを返していただけて嬉しいです！コメントを通して作品の励みにしていただけて、お話できて良かったです！次作を書かれるのならばすごく楽しみです！こちらこそこの作品に出会わせていただいてありがとうございます！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 7d9698e044 (このIDを非表示/違反報告)
夷空斗(プロフ) - 紗衣さん» 紗衣さん、いつもコメントありがとうございます！本当に励まされました！素晴らしい作品と言っていただき、本当に嬉しいです！！最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 607aafe4eb (このIDを非表示/違反報告)
紗衣(プロフ) - 毎日この話を読むためにこのサイトを開いて更新を楽しみにしていました。完結したのだと知って涙が止まりません…本当に素晴らしい作品でした…。夢主ちゃんと鶴丸が向こうの世界で幸せになってくれればと思います。完結おめでとうございます！この作品が大好きです！！ (2018年9月17日 21時) (レス) id: 7d9698e044 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夷空斗 | 作成日時：2018年9月2日 0時
