18話 ページ18
用意も出来、言の葉党トップの東方天乙統女にも挨拶をした。後は、すみれさんの両親が来るのを待つだけとなった。
小生達は言の葉党の党員に扮し、警備をするフリをする。すみれさんは、勘解由小路無花果の後ろに立っていた。帽子を深く被り髪も後ろでまとめていた。
珍しく緊張していた。この作戦が終わればすみれさんは自由になれるのだ。出来る事ならば、今すぐにでもすみれさんを攫って自由にしたい。だが、今は我慢...。
帰ったら沢山話をしましょう。貴方の好きなものを作りますから。一緒に寝て朝ご飯を食べて平穏な日々を過ごしましょう。結婚もして子供も産んで、夢みたいな生活を一緒に_____
ガチャリ
どうやら来たらしい。嫌味っぽく聞こえてしまうかもしれませんが、どんなご両親なのか楽しみですよ。母親の方は見た事があるが、父親の方が見た事なはない。部屋に入って来た2人は、想像通りの毒親2人だった。
母親の方は、変わらず暑化粧に高そうなブランド物の服に鞄で着飾りキツイ香水を漂わせていた。
父親は、小太りの中年男性だった。汗だくで、高そうなスーツに身を包み、手にはタバコの箱が握られていた。タバコをよく吸うのか歯が黄色くなっていた。
この人達がすみれさんのご両親...。すみれさんはあんなにも美人で綺麗なのに、何故この2人は違うのだろうと、思った。
話が進むごとに見事な毒親っぷりに、思わず笑いが堪えきれず笑ってしまった。“滑稽”と、言う言葉がよく似合う2人だ。
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作者名:藍原 葵 | 作成日時:2021年12月9日 18時