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「私はあのとき、崖から落ちて、一瞬生きる事を諦めた。」
私は目を伏せた。高杉が僅かに息を飲む音がした。
「でも、生きることだけを考えて刀を崖に突き立てた。
生きる事を諦めないっていうのは、大昔にした松陽との約束だったから」
「それで、地面に叩きつけられて意識を失った。
次に気がついたときには誰かの家だった。
私はその怪我人を拾ったお人好しに助けられて生き延びた。」
しばらく、沈黙が降りた。
「そうか。」
高杉は小さく呟いた。
そして、私が生きていることを確かめるかのように格子の外から私の頬を撫でる。
その手は、僅かに震えていた。
「それで、もう一つ聞きてェことがある。
A、お前は先生が連れ去られる前に誘拐された。
それは何でだ？テメー、何故天導衆に狙われた？」
高杉は鋭い目つきで私を貫く。
「てめーが知る必要は、ねェよ。」
そう言った私の声は、ワントーン低かった。
「思ったんだけど。」
「なんだ」
「お前いつまで私のほっぺた触ってんの！？」
いい加減離せよ。つかお前さっきから伸ばしたり抓ったりして遊んでんだろ。
地味に痛いんだけどそれ。遊ぶくらいならこっから出してくんない。
ギャーギャーと騒ぐ私を馬鹿にしたように高杉は笑った。
「出してほしいのか」
「あたりめーだろ」
誰が好き好んでこんな場所にいるかよ。
ココ牢屋だぞ牢屋。
私は威嚇するように格子をガシャンと揺らした。
「いい加減出せよチビ。」
「テメーそんな事言える立場か」
知ってるかヤクルコって背ぇ伸びねーんだぞ！
牛乳だって飲んでも伸びる体質の奴と伸びねー体質の奴がいるんだぞ！
お前は遺伝子がチビなんだな、ププッかわいそ。
私は小馬鹿にしたような笑みを浮かべて高杉を煽った。
「かわいそうになァ。どうやっても伸びなかったんだ身長。煙管なんてカッコつけてるから身長にも見放されちゃったんじゃねーのォ？？」
高杉はフゥと煙を吐いた。
「テメーもチビだろ」
「それは言わないお約束！！」
設定資料にも容姿の描写でも身長が書いてなかったのは別に隠したかったって訳じゃねーから！？
違うよ？ホントに違うよ！？
チビなことなんて別にき、気にしてなんてねーし
つか私ちっちゃくねーし。世界がでかいだけだし。
今どき女性はヒールを武器に身長詐欺れるんだよ
「身長イジリされていいのは高杉だけだろ」
「ふざけんな殺すぞ」
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通行人N(プロフ) - 謬見さん» コメントありがとうございます(_ _;)毎週土曜日更新の予定です。Twitterで更新したらお知らせしていますので、ぜひそちらも✨これからも頑張りますのでまた感想をお聞かせ下さいね！ (2022年11月20日 16時) (
レス) @page17 id: 39adec4ff4 (このIDを非表示/違反報告)
謬見(プロフ) - 面白くて一気読みしちゃいました(*´꒳`*)更新待ってます！！ (2022年11月19日 21時) (レス) id: 9ecb800a6a (このIDを非表示/違反報告)
通行人N(プロフ) - 鬼魂さん» コメントありがとうございます(_ _;)そう言っていただけてとても嬉しいです✨これからも更新頑張りますので宜しくお願いします。 (2022年11月14日 15時) (レス) id: 39adec4ff4 (このIDを非表示/違反報告)
鬼魂 - とても面白いです！更新頑張って下さいｯ!楽しみに待ってます！！ (2022年11月13日 16時) (レス) id: ce3cc772d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：通行人N | 作成日時：2022年10月1日 10時
